気になってます……。【歌い手】 (ページ3)

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1:寝坊助ページ3

悠夏 side

PM4:30

？「ごらーっ！悠夏っ！おーきーろーっ!!」

聞き覚えのある怒鳴り声が耳元で聞こえる
鼓膜破れるわっ！

目をうっすら開けると

親友の咲和の顔が目の前にあった

目を擦りながら上半身を起こすと…

咲和「やっと起きたーっ！」

悠夏「ふわぁ……どしたの…？」

咲和「どうしたの？…じゃないでしょ！
今日は大事な用事がなかったけっ？」

悠夏「…大事な……？
……あー、咲和が失恋した日だ」

咲和「ちゃうわ！あほ！」

ｺﾂﾝと私の頭を叩く
小さい声で「いてっ…」といって叩かれたところを両手で抑える

咲和は、まったくと言った顔で私に言った

咲和「今日は、〈浦島坂田船〉のLIVEでしょ？」

悠夏「あー、言ってたねー」

咲和「はぁーっ！ほらっ！はやく支度して！」

悠夏「ほーい」

呑気な返事をして、ベットから下りいつもの服装に着替える
その様子をずっと見ていた咲和が黒い笑顔で私の肩をポンッと触った

ｷﾞｷﾞｷﾞと咲和の方を向くと

咲和「また、パーカーにダブダブズボンで行くの^^」

悠夏「い、いえ…あの、その…(汗)」

咲和「まったく！悠夏は、顔いいんだからっ！
おしゃれしなよね！」

そう言って、強引にグローゼットの中を開ける咲和

適当に出した服を私に着せる
着せ終わったあと満足そうに私の姿を見る咲和

そして、部屋にあった椅子に座らせて髪型やメイクなどをする

数分後…

咲和「ほらっ！やっぱり可愛い！」

そう言って、私の背中を押して鏡の前へと立たせる
鏡の前には、見慣れない姿があった

悠夏「おー、この方は誰ですか？」

咲和「はー？何言ってんの！悠夏でしょ？」

これが……私…？
詐欺メイクにも程があるだろ…

咲和「あ、メイクはチークとリップだけだからね？」

悠夏「なんだい、その意味不明な単語は…」

咲和「はいはい、やっぱこの時間帯に来てよかったわ～
悠夏、絶対遅刻するしダサい服きてくるし…」

悠夏「朝の4時って、いくらなんでも…
というか、鍵は？」

咲和「悠夏のお母さんに合鍵貰った
悠夏のこと見てあげてって」

悠夏「あー……」

お母様ね…
両親はいま出張中で家にいないからなー

咲和「名古屋から、東京までは結構あるから
早く出ないとね！」

悠夏「んー、咲和の歌い手？好きにも困ったものだ…」

咲和「悠夏の、寝坊助にも困ったものだよ…」

……To be continued