気になってます……。【歌い手】

〜10年前〜 ページ2

No side




〜10年前〜







悠夏「…………はぁ」



公園のブランコに座って ｷｨｰとブランコを揺らす。
下を俯いたまま涙を流す一人の少女

その少女に声をかける一人の少年




「どうしたん？」

悠夏「…………っ!?」




声をかけられ、涙がまた垂れる。
少年は慌てて親指の腹で少女の涙を拭った





「ほーら、泣かんの…元気だしぃ？」

悠夏「ｳｯ……ｸﾞｽｯ…」

「……よーし！このお兄ちゃんが歌を歌ったるわ！」

悠夏「………？」






少年は立ち上がって、すぅーと息を吸い歌い出した

少年の歌声を聞き、少女の涙が止まる…
歌い終わると同時に ﾆｶｯと少女の方を向いて笑う少年

その笑顔に少女は、ドキッとした

少年は、少女の前にしゃがんで頭を撫でる






「おー、泣き止んだ」

悠夏「………った」

「んー？」

悠夏「…すっごく……綺麗だった…」(微笑

「………っ！そ、そっかー…」





少年は、少し照れながら自分の頬を ｶﾘｶﾘかいた

そして、また少女の方を向いて





「綺麗な目やん、俺その瞳好きやで！」

悠夏「へ………？」

「じゃあな………えっと、悠夏？」




少女のカバンについていた名札を見て、そう名前を呼んだ

少女に背中を向けて走り去っていく少年









･






「「また会え るかな/んかな」」




･









そう声が重なったのは2人とも知らない









それが2人の…









･









──初恋だったことも──









……To be continued

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