▼続き ページ35
【備考】
"王族で在りながら王族では無い"
忌み嫌われた第二子の王族は、スラムに居た。
彼女は二歳まで幸せに生きてきたが、能力が唐突に発現してしまう。
彼女は、家臣を砂にした。
幼い少女は名もわからず、唯、ケラケラと笑っていた。
異常だった。
罰として、彼女は実の家族に目を傷つけられ、左目には一本の傷が出来ている。
そのまま、彼女は追放された。
彼女はスラムで育った。が、スラムでも能力はなんの役にも立たなかった。
傷は感染症に侵され、幾度も幾度も苦しんだ。失明しなかったのは奇跡だろう。
泥水を啜った。
汚い大人を何人も砂に還してやった。
"認められたい"
生きて良いよと言ってほしい。
優しくしてほしい。
愛してほしい。
自分が王族なのは、唯一自分に優しくしてくれたおばちゃんが死んだ時だった。
鬱陶しくて、彼女には幾度も冷たい態度を取った。
けれども皺を柔和に滲ませ、名前を呼び、頭を撫でる彼女。
だが、彼女は死んだ。
しわくちゃの手を握り、哀哭をした。
彼女を目に入れて、さらりと砂に還った。
能力は制御出来なかった。
目が溶ける程泣いた。
喉が裂けるまで叫んだ。
人生で初めて、死ぬ程泣いた。
人生で初めて、愛する人を失った。
八歳だった。
その後、成長し能力の制御を遂げたのは12の頃。
己の足だけで、王宮に向かった。
だが嫌われ者は、後ろ指を刺される。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
響@雫3318(プロフ) - 唐揚げさん» 関係の申請ありがとうございます！是非お願いします。ボードにいらっしゃってください！ (2021年3月10日 17時) (
レス) id: cfeb2dcc22 (このIDを非表示/違反報告)
唐揚げ(プロフ) - 書き込み失礼します。咽せ返るほどの甘美をに平野伊吹で参加させて頂いている唐揚げです。もしよければ関係組みませんか？ (2021年3月9日 22時) (レス) id: 67b7f685cb (このIDを非表示/違反報告)
うるさいキメラ - 響@雫3318さん» OKです！ではテンプレートに書いときますのでそちらもお願いします！ (2020年8月17日 13時) (レス) id: bcd44cf1b6 (このIDを非表示/違反報告)
響@雫3318(プロフ) - ツツジさん» 是非お願いします！ボードに来れますかね？ (2020年8月9日 13時) (レス) id: 5eb25cbad8 (このIDを非表示/違反報告)
ツツジ(プロフ) - コメント失礼します！ 楽園への到達方法にて同じ第一戦闘部隊 鳴狐雪奈で参加しているツツジです。響さまさへご迷惑でなければ関係を結んでいただきたいです…！ (2020年8月9日 11時) (レス) id: 9aafeb49e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
