17 ページ17
(勇次郎side)
……え…ヤバくない?
なんでA知ってんの?勘?たまたま?
「おい、俺にも一つくれよ。あればツナマヨ」
「ツナマヨは僕のなんだけど」
「いいだろ、ツナマヨの気分なんだよ」
「よくない。これは僕のだから」
もう一つの方を渡そうと思いビニール袋ごと愛蔵に投げれば難なくキャッチしやがった愛蔵は出したおにぎりを見て目を少し見開いた。
「…こっちもツナマヨだわ」
「………マジ?」
「おう」
……やっぱりAがヤバいのかな
僕と愛蔵の喧嘩、未然に防ぐとか
そんなことを考えながらおにぎりの包みを開いて愛蔵が持つビニール袋にゴミを突っ込み、おにぎりを口に入れる。
「……なぁ、お前とAってどういう関係なんだよ」
「なんでそんなこと言わないとダメなわけ」
「幼馴染?なんだろ?」
「そうだけど」
コイツには僕が小さい頃ピアノ習ってたって言ってないし……これから言うつもりも更々ないけど
何でやめたんだとか聞かれたら嫌だし
……ていうか…Aがあんなにピアノ弾くのを拒否ってるのは…なんで?
再会してから一回も聴いてないな、Aのピアノ
Aのピアノめっちゃ好きだったからまた聴きたいんだけどな
「お前があんな…なんつーか…無邪気?裏表なく?笑ってんの、Aと一緒にいるときに初めて見たし」
「………え……僕のことそんなに見てんの…?」
「違えよ。お前が分かりやすすぎんだよ」
割と本気でドン引きながら嫌がれば愛蔵は『何言ってんだ』とでも言いたげにおにぎりを食べながら僕に視線を向けてくる。
「女子に自分から絡むとか寝てるところ背負って送るとか…家に押し掛けるとか、お前しそうじゃねえし」
「………Aだから…なんじゃない?」
「…Aだから?か?」
「そっちだって女子苦手じゃん。でもAには呼び捨てで呼ぶし僕をつけてでも家に押し掛けるし」
「お前をつけたわけじゃねーよ!」
僕の言葉を大声で否定する愛蔵を思いっ切り無視しておにぎりを頬張りながら
『お前とAってどういう関係なんだよ』
ふと、考えてみる。
……今の僕とAは、どういう関係なのだろう。
91人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
若葉 - あぁぁぁぁ!!待ってましたぁぁ!私の好みにドストライクです! (2022年11月19日 16時) (レス) @page28 id: 7981b3d9d1 (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - ひよっこさん» 大丈夫ですよー!ご心配ありがとうございます。 (2022年8月3日 19時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ひよっこ - 掛け持ちして体、特に頭は大丈夫ですか‥?パンクしていませんか (2022年8月3日 17時) (レス) id: 91bebd90a7 (このIDを非表示/違反報告)
朔藍(プロフ) - ひよっこさん» 私はどっちも好き…ですね……曲を聴きながら書くことが好きなんですけど、好きな曲が一筋縄ではいかなかったり切なかったりするストーリーの恋愛曲が多くて。そういうのを聴いてると自然と物語もそっち寄りに…って感じです… (2022年8月1日 17時) (レス) id: 7586c4e066 (このIDを非表示/違反報告)
ひよっこ - 朔藍さんは甘々とシリアス どっちがお好きですか、私は甘々と溺愛系が好きです。 (2022年8月1日 15時) (レス) id: 91bebd90a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:朔藍 | 作成日時:2022年7月30日 20時