空を、飛びたい (ページ19)

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手　【小話番外編】ページ19

(御手洗に操られる前の番外編です。)

『っぐう…ぇ』

「あぁー！ずるーい！イチャイチャしてるうっフミも…せ…ぱ…とイチャイチャしたいのにぃ…」

口をとがらせながら美文が頬をピンクに染める

途中で言葉が珍しく途切れ途切れで聞こえなかったが美文にしては珍しい

「ブフッ！！すんげー恥ずかしそうな顔してんじゃあねえかよぉ…プ」

ムカつくくらいバカにしてくるのは御手洗さん。恐らく僕か雲羽に向けての言葉だろう。何故なら、状況が状況だからだ
「仲良くするのは良いが、決して『恋』という状況には発展するなよ？興奮状態に陥って能力がどうなるかがまだ分からないんだからな」

真面目に正論を述べる良勝さん。ならこの状況どうにかしてくださいよ！！

『ん…ふっぐぅ…げははははっ！！』

自分でも変な笑い方だとは思うが、くすぐったいんだよ！！

さっきから雲羽が羽をくすぐってくるのだ。

『くすぐるなってぇ、ぁはっ』

「くすぐってなんかない。これは、興味であり研究である」

むっふん！と胸を張り、ふんぞり返ってどや顔をされた。そんな研究があってたまるか！！それが率直な意見なのだが、正直言って声が出せない。

「…どうした、リア充。そろそろ爆発する気になったか？」

清作さんまで僕をからかう…やめてくださいよう

「しょうがないな、これくらいにしておいてやろうっ」

やけに上から目線で少しうざいがまあ、これくらいうざい方が良いだろう。

「この手では！！」

刹那二本のすらりとした腕の下から、もう二本綺麗な腕が出てきた！！

「ふっ、安心したのが裏目に出たなっ！！これは神の手(ごっとはんど)だからなっ！！！！」

『や、やめろおおおう！くはっ、へひっ』

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《雲羽さんにインタビューです》

「…何で俺がインタビューなんかしなきゃいけないんだ？」

「雨本先輩、何か言いました？」

「…いいや何でもない、えっと、これ読めば俺の睡眠時間を増やしてくれるっ！？」

「…？」

「…えっと『雲羽さんに質問です。空さんの羽はどうでしたか？』だって」

「よくわからないけど、ええ。とっても極上だったわ…触ったら、ふわって包み込んでくれて、ぶわあってなんか、凄い……でそしてそして、そうね…」

「えっとそろそろ時間、10分は経ってるよ…」

「むしり取って自分専用の羽毛布団にしてやりたいくらい好感触だったわぁ」

「……こわ」

「何か言いました？」

「…いえ」