#１１ ページ11
【A】
「ですからぁ…大丈夫ですって…。」
「いいや、あかん。」
えっ、今度は何をしているかって？
どっちがベットで眠りにつくかです。
もちろん、私はフローリング、できたらソファを願っているのに、トントンさんはベットを勧めてきかない。
「怪我人は大人しくベットで寝るのが常識やろ。」
「常識人じゃなくてすみませんね！ここはトントンさんの部屋なんですからトントンさんが優遇されるべきです。」
そう言っている間にも、もう１１時をまわりそうだ。早く決めたいところではある。
「ったく…。子供は素直に大人の言うこと聞いとればええのに。」
ん？
子供？
「子供って…私子供じゃないです。」
「見た目からすると高校生くらいやろ。高校生がなに言っとんねん。」
コウコウセイ…ってなんだっけ。
あっ、そうそう１６〜１８歳くらいの人たちだ。
その頃には『皆徴兵制』でみんな魂搾り取られていくからうちの国には『コウコウ』無かったんだっけ。
…まてよ。その『コウコウセイ』に見られてるってこと？
「し、失礼ですね！！私はもう２１です！子供じゃない！」
思わず敬語も外れてムキになって言い返すと、トントンさんは呆気にとられたような顔をした。
「え、マジで？童顔すぎん？」
クソが。殺してやろうか。
これのせいでスパイ業をしていたときにどれだけロリコン野郎に媚び売ったか。
考えただけでも寒気がする。
でも、私は今までスパイ業の中で、身体関係は全部断ってきた。キスすらもさせなかった。
流石だね、ガードの固さはピカイチ。
自分で自分を褒めてやりたい。
「…で。お前は、はよベットに入れ。」
「遠慮します。」
と、そのときだった。いきなり目の前が真っ暗になる。
消灯だ。
「あっ。…ふふっ、勝ったなこれは。」
なんですかふふって。
と、考える隙も与えずに体が動く。
正確には、『手を引っ張られて動かされた』。
「わっちょっ…！？」
ドサっと投げ出されても痛みを感じないのがわかる。
…ちくしょう、ここはベットか。
完全にしてやられた、完敗だ。
「おやすみ。」
そんな言葉さえも皮肉に聞こえた。
「『怪我人』を投げ飛ばすのもどうかと思いますけどね。…おやすみなさい。」
トントンさんの匂いがベットからする。
なんだか優しい感じがした。
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夜飴月／黄泉月(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます。そろそろ終わりなので、私生活が安定してきたら更新します…！！ (2019年10月8日 19時) (
レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
りんご - はじめまして！好きです(唐突な告白)気長に更新待ってます！ (2019年9月29日 17時) (レス) id: ed57538bc3 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴月／黄泉月(プロフ) - 月さん» コメントありがとうございます。私生活が忙しく、なかなか更新できずにすみません…。 (2019年5月25日 15時) (レス) id: 89c3a7601e (このIDを非表示/違反報告)
月 - 好きすぎる！ (2019年5月23日 6時) (レス) id: 235ab58054 (このIDを非表示/違反報告)
有 - 夜飴月／黄泉月さん» はい！楽しみに待ってます！ (2019年5月5日 0時) (レス) id: 4839ac1ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜飴月／黄泉月 | 作成日時：2019年1月18日 20時
