第10話 ページ10
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獣道なのか山道なのかよく分からない道をしばらく歩くと、囲むように生い茂っていた木々が途切れ砂利道が見え始めた。そこからさらにその道に沿って進むと、本丸の城門が見えてくるらしい。
「緊張するなぁ」
「橘様、本丸に入られる前に説明よろしいですか」
「ま、まだあるの……！？」
思わず声を上げるAを、こんのすけは立ち止まって見上げた。いつになく真剣な表情に、Aはぐっと言葉を飲み込む。
「これまでの審神者についてです」
「これまでの？」
「ええ。今向かっている本丸は二年の間に審神者が二回変更になっています」
「つまり、今は三人目の審神者が本丸を治めているのか」
それでも改善されず撲滅課が呼ばれたということは、三人目でも上手くいかなかった上に状況が悪化しているということだ。中の状態がとても悪く新しい審神者では対処出来なかったのか、それとも審神者自体に問題があるのか。
聞くとこんのすけは「後者です」と答えた。
「一人目は女性の審神者でした。審神者養成学校では中の中くらいの成績で卒業し、特に目立った様子も無かったのですが、本丸での事件後、調べると刀剣男士への恋に溺れてしまったことが判明しました」
「まさか刀剣男士と恋人になったのか？」
「いえ、刀剣男士側はそんな気持ちは一切なく、彼女の一方通行だったそうです。それ故に暴走し、被害妄想や性的過剰行為、
一人目からトラウマを植え付けられそうな状況に、Aは思わず顔をしかめた。そんなAに気づいたのか、こんのすけは首を振って言葉を続けた。
「もちろん次からは男性の審神者を派遣しました。次の審神者は養成学校では自身の意見が強いなどの情報はありましたが、頭の回転は早く成績は上の中でした。しかし……」
「……自己顕示欲か？」
Aがそういうと、こんのすけはこっくりと頷いた。
「つまりプライドが高かったわけです。演練で他の審神者が珍しい刀剣男士を従えているのを見ると、手に入れるまで刀剣男士を戦場に放り出したり、手入れを後回しにして鍛刀ばかり行ったり、八つ当たりで刀剣男士に当たることもありました」
「虐待じゃないか、そんなの……。養成学校の時に分からないものなのか？」
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ファイ(プロフ) - さく茶さん» さく茶さまー！何故か全て通知が入っていなくて気づくのが遅くなりすみません。読んでいただきありがとうございます…！覚えていてくださる方がいてとても嬉しいです。あんなシーンこんなシーンアップデートして頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします！ (7月22日 16時) (
レス) id: 277853dcfd (このIDを非表示/違反報告)
さく茶(プロフ) - この作品、ストーリーがあまりにも私の癖にぶっ刺さりすぎていて大好きだったのでまた読むことができてとても嬉しいです。お肉付けマシマシどんとこいですので、気長に待っております。応援してます！ (7月2日 19時) (レス) id: a42496714d (このIDを非表示/違反報告)
さく茶(プロフ) - 修正前に読ませていただいておりました。 たまたま新しい作品を漁っていたところ、こちらの強烈な序章を見てもしやと思ったのですが修正されていたとは…！ (7月2日 19時) (レス) @page10 id: a42496714d (このIDを非表示/違反報告)
汐羅(プロフ) - また待ってますね！1人で勝手にニヤニヤウフフしてます笑 (2018年8月27日 22時) (レス) id: caabfee640 (このIDを非表示/違反報告)
ファイ(プロフ) - 汐羅さん» 汐羅…？もしかしてフォロワーの汐羅さん！？3回以上も読み返してくれただなんてありがたやありがたや…(>人<)正直、もう誰も興味ないだろうなって思ってたからほんと嬉しいです！頑張ります！ (2017年12月5日 10時) (レス) id: 9102f485be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファイ | 作成日時：2016年4月16日 19時
