第8話 ページ8
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それからお互い初めて自己紹介を交わした。狐の名前はこんのすけというらしく、代々木以外の撲滅課メンバーそれぞれにもこんのすけが付いているらしい。こんのすけ曰く、同じこんのすけでもそれぞれ毛色や顔の模様が違っているのだとか。
「それからこの撲滅課ですが、こんな物騒な名前ですが何でも暴力で解決するというわけではありません。まずは審神者として本丸育成に務め、最終的に更生不可と判断すれば強制刀解といった執行を下すというわけです」
「つまり、最終的にブラック本丸から普通の本丸に改善すれば任務完了ってわけか」
「その通りです。詳細はこちらで」
二人はスクリーンのある最初の部屋に移動した。こんのすけは長机に飛び乗って鈴をチリンと鳴らせば、スクリーンに本丸とその周辺の写真が映し出される。
「あっ！ このススキ……」
「ええ、先ほど橘様と初めてお会いした場所です」
「そういえば、この先に本丸があるって言ってたっけ」
「はい。こちらの本丸のことですね」
本丸の写真が拡大される。大きな敷地の中心には立派な天守がそびえており、本丸御殿やその他御殿が並んでいた。その他にも、いくつかの庭園や訓練場、刀鍛冶の場所が設けられている。その規模の大きさから、大所帯に特化した本丸であることはゆうに想像できた。
「でも、あの時こんな大きな建物見えなかったような……」
「この場所は少し奥まったところにあるので、もう少し先に進まないと見えてきません。それよりも、まずは審神者の仕事内容をある程度覚えていただく必要があります」
そしてどこから用意したのか、こんのすけはAの前に審神者になるための指南書と書かれた冊子をどっさり置いた。その数およそ十冊ほどである。
「……こんなに要る？」
「ただの本丸の審神者ではなく、ブラック本丸の審神者になるのです。代々木様がどんなふうに仕事をされていたのか覚えていただきませんと」
「や、さっきも言ったけど、俺代々木さんの代わりには」
「私、やる時は徹底的にやりますので」
こんのすけの瞳には輝きが戻っている。その勢いに押されて恐る恐るページをめくると、そこには基本的な業務に加え、赤ペンなどでびっしりとメモが残されていた。
「ちなみに全部代々木様が作りました」
「え"っ！？」
にっこりと笑うこんのすけの目が笑っていない。
このこんのすけが代々木さんのパートナーになれる理由が、Aにはなんとなく分かったような気がした。
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ファイ(プロフ) - さく茶さん» さく茶さまー！何故か全て通知が入っていなくて気づくのが遅くなりすみません。読んでいただきありがとうございます…！覚えていてくださる方がいてとても嬉しいです。あんなシーンこんなシーンアップデートして頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします！ (7月22日 16時) (
レス) id: 277853dcfd (このIDを非表示/違反報告)
さく茶(プロフ) - この作品、ストーリーがあまりにも私の癖にぶっ刺さりすぎていて大好きだったのでまた読むことができてとても嬉しいです。お肉付けマシマシどんとこいですので、気長に待っております。応援してます！ (7月2日 19時) (レス) id: a42496714d (このIDを非表示/違反報告)
さく茶(プロフ) - 修正前に読ませていただいておりました。 たまたま新しい作品を漁っていたところ、こちらの強烈な序章を見てもしやと思ったのですが修正されていたとは…！ (7月2日 19時) (レス) @page10 id: a42496714d (このIDを非表示/違反報告)
汐羅(プロフ) - また待ってますね！1人で勝手にニヤニヤウフフしてます笑 (2018年8月27日 22時) (レス) id: caabfee640 (このIDを非表示/違反報告)
ファイ(プロフ) - 汐羅さん» 汐羅…？もしかしてフォロワーの汐羅さん！？3回以上も読み返してくれただなんてありがたやありがたや…(>人<)正直、もう誰も興味ないだろうなって思ってたからほんと嬉しいです！頑張ります！ (2017年12月5日 10時) (レス) id: 9102f485be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファイ | 作成日時：2016年4月16日 19時
