第14話 ページ14
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本丸を囲う石垣が見え始める。城門に続く坂道を上り、しっかりと閉じられた門の前で二人は立ち止まった。
「別の門を探したほうがいいかな」
「ですが、他も閉められている可能性はありますね」
無理に入ると侵入者と間違われる可能性もあるため、内側から開けてもらわないと入ることができない。見張りをしているだろうから、A達が歩いて来ているのは見えていたはずだが……。
「仕方ありません。政府の者だと告げましょう。開けなければ刀解するでも言えば開けてくれるでしょう」
「いいのか、軽率にそんなこと言って」
「撲滅課はそれが許されている唯一の部署ですから」
こんのすけにそう言われ、Aはそういえばと指南書の中身を思い出す。
『撲滅課はリセットできる権限がある』という一文を。
リセットとは、その言葉通り一度白紙に戻すという意味だ。これ以上の本丸の運営継続は不可と判断すれば、刀剣男士は全て残らず強制刀解し、元凶である審神者はその場で首をはねて刑を執行する。物資は全て回収し、本丸そのものの存在を消失させる。
正式な手順では、リセットをするための申請書を上へ回していき、慎重な会議の末、最高機関の判子をもって直属部署によるリセットの実行が可能となるが、撲滅課はブラック本丸という現場の最前線に立って仕事をするため、緊急を要する場合は書類が降りてくるのを待っていられないことが多い。
つまり、本来の手順をすっ飛ばしてリセットを代行できるということだ。もちろん、本丸一つを消しているため報告書の中身は倍に増えるが。
「──なぁ、もし」
その時、ガコンと栓の外れる音が扉の向こう側から聞こえた。思わず身を固くして扉を凝視すると、ギギッと音を立てながら内側に開かれていく。
扉の向こうには、二人の刀剣男士が仁王立ちしていた。
「……誰かと思えばお役人かよ」
「何の用？」
一人は長髪をなびかせ、一人は赤い瞳を冷ややかに細めながら、Aとこんのすけをじろりと見る。
新選組の刀、和泉守兼定と加州清光だった。
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ファイ(プロフ) - さく茶さん» さく茶さまー！何故か全て通知が入っていなくて気づくのが遅くなりすみません。読んでいただきありがとうございます…！覚えていてくださる方がいてとても嬉しいです。あんなシーンこんなシーンアップデートして頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします！ (7月22日 16時) (
レス) id: 277853dcfd (このIDを非表示/違反報告)
さく茶(プロフ) - この作品、ストーリーがあまりにも私の癖にぶっ刺さりすぎていて大好きだったのでまた読むことができてとても嬉しいです。お肉付けマシマシどんとこいですので、気長に待っております。応援してます！ (7月2日 19時) (レス) id: a42496714d (このIDを非表示/違反報告)
さく茶(プロフ) - 修正前に読ませていただいておりました。 たまたま新しい作品を漁っていたところ、こちらの強烈な序章を見てもしやと思ったのですが修正されていたとは…！ (7月2日 19時) (レス) @page10 id: a42496714d (このIDを非表示/違反報告)
汐羅(プロフ) - また待ってますね！1人で勝手にニヤニヤウフフしてます笑 (2018年8月27日 22時) (レス) id: caabfee640 (このIDを非表示/違反報告)
ファイ(プロフ) - 汐羅さん» 汐羅…？もしかしてフォロワーの汐羅さん！？3回以上も読み返してくれただなんてありがたやありがたや…(>人<)正直、もう誰も興味ないだろうなって思ってたからほんと嬉しいです！頑張ります！ (2017年12月5日 10時) (レス) id: 9102f485be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファイ | 作成日時：2016年4月16日 19時
