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「あのさ、立花」
「は、はいっ!何でしょうか!」
「…? 何緊張してんの」
…だって、緊張するのは当然だ。相沢君を真っ昼間に見るのは初めてだし。それに、昨日は暗くてよく見えなかった彼の端正に整った顔が、今はハッキリと見える。
「相沢君、ほんっとにイケメンですよね…」
「うん。知ってる」
「あ、自覚あるんですね…」
私は笑う。そういえばそうだった。相沢君は、自分がモテると自覚した上で女を引っ掛けて手にかけたのだった。
自分の顔まで武器にして…本当に最低な男だなと改めて思う。
「立花、お前、昨日のこと本当に誰にも話してないだろうな?」
彼は念を押すように低い声で言う。昨日のこととは勿論、昨晩の死体処理のことだ。私は正直に答える。
「もちろん、誰にも話してませんよ」
「…ならいいけど」
そう言うが、その目にはまだ疑いが含まれているように見える。当たり前だ、今は無理もない。彼の信用を得るために、これから少しずつ頑張ろうと思った。
「というか相沢君、私のことは遠慮せずあんずって呼んでくれて良いんですよ?」
「嫌だ。絶対呼ばない」
「えー!なんでですか!?」
「気が乗らないから」
「そ、そんな理由で…。じゃあ、気が向いたらそのうち呼んでくれます?」
「気が向いたらね」
「やった!楽しみです」
「こんなことでよくそこまで喜べるな…」
呆れ顔も素敵…としばらくぼんやり見ていたがふと昨日のことを思い出し、尋ねてみる。
「相沢君、昨晩私を殺さなかったのは、やっぱり信用してくれたからなんですか?」
「…そうだよ。無事に死体の処理も終えられたし、それに…」
「それに?」
「お前の頭が狂ってるってことは、昨日の時点ではっきりしたから」
振り返って彼は言う。私は思わず笑ってしまった。だって、その通りなんだから。
「私、頭おかしい女だと認識されてるんですね」
「当たり前だろ。初見で笑いながら死体切り刻む奴がどこにいるんだよ」
言われてみれば確かにそうだ。でも、あの状況じゃなければ私だって普通に怖がったはずだ。彼のためだったから、平気で出来ただけで。
「多分、相沢君のためなら何でもできるんですよ、私」
「……そう」
彼はそのまま後ろを向いてしまった。
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ポエム(プロフ) - 【お知らせ】登場人物イラスト、世界観イラスト更新しました。 (2019年3月26日 16時) (レス) id: 40cccc9e32 (このIDを非表示/違反報告)
ポエム(プロフ) - あうんさん» ありがとうございます!!気に入ってもらえて嬉しいです…!更新頑張りますね!! (2018年11月2日 22時) (レス) id: 40cccc9e32 (このIDを非表示/違反報告)
あうん(プロフ) - ヤバイ…どストライクすぎます!あんずちゃんの狂った感じがたまらないです!更新応援してます! (2018年10月31日 6時) (レス) id: 8621d19bdc (このIDを非表示/違反報告)
ポエム(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます…!!更新頑張ります^^ (2018年10月13日 7時) (レス) id: 40cccc9e32 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 読みやすいし面白いです!応援してます! (2018年10月10日 14時) (レス) id: 7f2ddeb6c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ポエム | 作成日時:2017年10月21日 9時