僕の本丸ブラック潰し！！２ (ページ9)

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続きページ9

目を開けると白黒の世界で
場所は前の本丸だった

「え…小陽リーダー…?」

自分の前には懐かしいあの人が居て、涙が抑えられなかった。

「小陽リーダー!」ﾀｯﾀｯﾀｯ

けれど駆け寄って声を掛けてもリーダーは振り返らない
暫くリーダーの側にいるといつもよく聞く足音が聞こえた

？「長､今日は仕事がまだ終わってないだろ？
短刀達と遊ぶ前に終わらせような」

兄さんはリーダーの手を引きいつもの審神者部屋に連れて行く
僕は二人について行った

「懐かしい…」

部屋の中は優しい花の匂いで満ちて様々な本が木製の本棚に納められている
優しい風が吹き、鳥が鳴く声が耳に届く

白露「長そこは違う。
こう書くんだ」

「兄さん嬉しそうだなぁ…」

最近鳳来のリーダーに見せ始めた笑顔とは少し違い､
心から信頼して、愛する者に向ける様な笑み

小陽「そう書くのか～
白露は物知りだねぇ～」

昔よく聞いた小陽リーダー特有の喋り方

白露「…そう言ってもらえて嬉しいよ///」

「これは僕の知らない二人だね
二人共楽しそうだな」

雫「リーダー!!
今日は大きな川魚が捕れたよ!!」

小陽「あら、それなら今日は川魚の塩焼きね」

自分の声が響き
リーダーは庭の方へ向かう

「昔の僕…」

昔の僕は川魚を大量に抱えながら嬉しそうな顔で尻尾を振っている
銀狼も誇らしげな顔で撫でられるのを待っていた

純粋でこれから起こることも分かっていない僕は
明るくて今の僕から見ても明るかった

それが何故か頭にきて触れようとした瞬間
リーダーと昔の僕達は灰色の花弁になり消えていった

カタッ

音がしたので審神者部屋の方を振り返ると
複雑な､悲しそうな嬉しそうな顔をした兄さんが残って居た

「兄さん…」

心做しか兄さんがこちらを見ているような気がした…