続き ページ19
灰色の髪に紫のメッシュ
灰色と紺色の服
側には
白色の髪に動物の耳
藍色の袴
すぐにあの二人だと分かった。
だから話せる機会をちょっと伺ってた
あっちは3戦目が終わった後みたいだったから近付いて話そうとした。
でも急に悲鳴が演練場に響いた
私の刀剣達もすぐに状況を理解しようとまんばちゃん以外皆悲鳴が聞こえた方に向かった。
私も向かおうと車輪を回した時…微かに漂う神力を肌に感じた。
暖かくも絶望、怨みという冷たさを纏った神力
これは堕ちた刀剣男士がなる神力に近い。
だから急いで向かった
力の限り車輪を回した
漸く辿り着いたあの神力の元には
私の守刀だった白露が黒い霧を纏って右眼を赤い炎で燃やしながら、刀を壁に突き刺している姿だった…
私は怖かった、自分があの子を闇の方へ連れて行ってしまったんじゃないかって。
幸い私は白露の死角に居たのか、それとも気づかなかっただけなのかスルーされた
私が動けずにいるとまんばちゃんが来てくれた
暫くして演練場に聞いたことのないような破壊音が響いた。
刀がぶつかる金属音
人が叫ぶ声
聞いたことのない破壊音
ほんの少しの間響いたあとの静寂
その間にとまんばちゃんはゲートまで車椅子を早く押した。
けれどもちらりと見たフロントの近くには極になった五虎退の虎よりも大きな狼
そしてフロントの中に目的の人達は居た
『お願いまんばちゃん、フロントに行って頂戴!!』
山国「何を言ってるんだ主!
ここは危ないんだぞ?!」
『お願い…もう会えないかもしれないの…
この機会を逃したらもう見ることは無いかもしれないの!』
山国「……今回だけだからな…」
まんばちゃんはすぐにフロントに向かってくれた
そこにはやはり、あの子が居た
『雫…?!』
もしあのときに演練に行ってなかったら会うことは無かったでしょう
今ここで二人に会えたのも、あの本丸を救ってくれた鳳来さんとも会えたのも
運命だったのかもしれないの。
『白露、無事で居てくれてありがとう』ニコッ
白露「小陽の長も、な」
桜が見える部屋の中、私達はまた笑いあった
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作者名:翠扇 | 作成日時:2022年3月30日 2時