黒服のＷＥＳＴくん 2

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小瀧side



いつもより早く店に行きAを待つ。
Aはいつも早く来るから萩花に見つからないところで話せるかもしれへん。




貴『の……のんちゃん？』




やっぱり思った通りやった。名前を呼ばれて振り返る。



貴『4日間もどこいってたん？！心配したんやで？！でも無事でよかった…』




あぁ。4日ぶりに見るAの顔。それだけで疲れが吹っ飛ぶ。



小瀧「元気やっ……」




返事を返そうとしたその時、Aの後ろに萩花が立っていた。機嫌の悪そうな目でこっちを見てる。


萩花「話すな。約束やろ？こっち来て」



口パクで俺に伝えてきた萩花。
行きたくない。ほんまは行きたくないけど言う通りにしいひんかったら……




小瀧(A……ごめん……)





俺は真顔でAの横を通り過ぎる。
その行動はめちゃめちゃ心が傷んだ。
今にも泣きそうになってるAを見てることが辛かった。



萩花「小瀧くん。行こ。」




萩花はAが見えなくなった途端態度を変えてきた。




萩花「なぁ、わかってる？約束。」



小瀧「Aに手を出さん代わりにあんたの側におる。やったっけ？」



俺はあの日、Aが写った明らかに隠し撮りの写真を何枚も見せられて「Aちゃんの事なんかいつでも襲えるんだから。」そう言われた。




萩花「なんや。分かってるやん。じゃ、Aの他にも私以外とあんまり話して欲しくないなぁ〜」




小瀧「Aに手出せへんって約束してくれるんやったら。」





俺は萩花専属の黒服になった。もちろん自ら進み出て。そうやれって指示されたから。仕事中も話されへん。目も合わされへん。こんなんやったら俺がここにおる意味なんて……




重岡「小瀧〜……今日さ帰り……」




小瀧「ごめん。」




しげが話しかけてきたのに俺はしげとも話されへん。逃げるようにロッカールームに行く。




小瀧「くそっ……」




ロッカールームでどこにもぶつけられない怒りと悔しさを物にぶつける。




小瀧「ごめん……ごめんな」

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