第九話 ページ10
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し「不死川さん。流石にやめてください。相手は麻友さんですよ。」
蜜「しのぶちゃんの言う通りよ!麻友ちゃんが可哀想だわ!!」
胡蝶と甘露寺が不死川を止めようとするが、それが更に火をつけた。
実「うるせェ!!綺麗事言ってんじゃねェ!」
『くッ…!』
お館様の御前だというのに不死川は私に殴りかかってきた。
何とか避けるが、動きが早い。
怒り任せに攻撃をしてくるから最悪怪我をする。
『仲間内で喧嘩をするのはどうかと思うぞ不死川…っ』
実「その澄ました態度が気に食わねェんだよッ!!」
『っ…!』
体勢を崩してしまい、不死川の拳を顔面で受ける…と目を瞑った瞬間、不死川の呻き声が聞こえてきた。
『なっ…』
実「煉獄離しやがれェ!!」
杏「女に手を出すのは感心しないぞ不死川!!」
拳が当たる直前で、煉獄が不死川の腕を捻りあげていたようだ。
何故…?煉獄も反対意見を持っている筈なのに…
呆然とその光景を眺めていると、お館様の声がかかった。
産「やめなさい二人共。実弥の言い分も分かるよ。でもね、根拠もなしに否定から入ってはいけない。君が血を見せた時、あの子は襲ってこなかった。これが全てなんだよ。」
流石の不死川もお館様に言われては反論が出来ないようで、悔しそうに返事をしていた。
産「麻友。」
『っ…!はい』
産「怪我はないかい?」
『え…あ、ありません…』
産「なら良かった。では、これで会議は終了する。各自屋敷へ戻るように。」
お館様が屋敷の奥へと消えるのを頭を垂れて見送る。
まさか、心配をして下さるとは…
杏「大丈夫か?」
『煉獄…』
座り込む私にそっと手を差し出して立ち上がらせる。
『…さっきは助かった』
杏「気にするな!麻友に怪我がなくて良かった」
またそういうことを…
小恥ずかしくなって目を逸らすと、不死川がいた。
『不死川』
苛立たしそうに肩を回す不死川に近づいて、頭を下げる。
実「んだよォ…」
『悪かったな。別に、鬼殺隊を裏切った訳では無いんだ。ただ…私も弟がいるから彼の気持ちが分か「んな事分かってる。」え?』
実「お前がそーゆー奴ってこと分かってたのにあんなことしちまった。俺も悪かったなァ…」
なんて私の頭を軽く撫でる。
『いや…気にするな』
何とかこの場は収まったが、私も言動を改めなければならないと実感したのだった。
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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです!話のテンポも良くてワクワクしながら読みました!更新ファイトです! (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年9月29日 1時