第三十五話 ページ37
＊
『……』
颯「雨柱様！」
『……』
颯「雨柱様〜」
『……』
颯「雨柱様」
この男、何処へ行くにもついてくる。
気味が悪い。
竈門はまだか…
隊士に助けを求めるなど柱として恥ずべきことだが、これに関してはどうすることも出来ん。
炭「麻友さーん！！」
『…！！竈門っ！！』
遠くの方から手を振り、駆けてくる竈門の姿が見えた。
いてもたってもいられず、私も竈門の方へと駆け出そうとしたのだが…
颯「雨柱様。」
『ッ…！！』
駆け出す直前に手首を掴まれ動きを止められる。
ゾクッと背筋に何かが走る。
炭「…ッ…麻友さんッ！！！」
異変に気づいたのか竈門が物凄い速さで私と喜怒川の間に入り、喜怒川から引き離してくれた。
『わ、悪い竈門…』
炭「気にしないでください！煉獄さんに頼まれたんです。麻友さんを絶対守れって。それに…この人からは嫌な匂いがする…」
そう言えば…竈門は嗅覚が優れているのだったか…
嫌な匂い、か。
颯「…君は、誰だい？雨柱様に気安く触らないでくれないか。」
ピリッと電気が走ったように空気が張り詰めている。
喜怒川が刀に触れたのが見えた。
『喜怒川、この子に手を出したら私が許さんぞ。』
颯「…。雨柱様がそう仰るなら手は出しません」
ニコッと笑い、すぐに手を引っ込めた。
隊士同士の争いは隊律違反ということを…こいつは分かっていないのか？
しかも柱の前でなど言語道断。
得体が知れなさすぎる…。
炭「…麻友さん、気を付けてください。こいつからは嘘の匂いがする。」
『…そうか。分かった。』
嘘の匂い…何処から嘘をついているのか…
一日中竈門に付き合わせてしまった。
煉獄に頼まれたからと言って嫌な顔一つせずついてきてくれた竈門には感謝しかない。
…煉獄は、まだ戻ってきていないようだ。
今回の任務は長引いているのか、
それとも怪我を負ってあの屋敷に…？
颯「雨柱様、今日は沢山歩きましたね」
『…そう、だな。』
煉獄の事が心配だが、私も私であまり良い状況では無い。
今夜寝るのはよそう。
『お前の部屋は廊下の突き当りだ。ゆっくり休め。』
颯「ありがとうございます。では、おやすみなさい」
ニヤリと笑い、喜怒川は自室へと姿を消した。
…ゾワゾワする。
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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (
レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです！話のテンポも良くてワクワクしながら読みました！更新ファイトです！ (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かふぇらて | 作成日時：2021年9月29日 1時
