第二十一話 ページ23
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身体の傷がだいぶ癒えた頃、胡蝶からの鬼のような訓練を受け、なんとか普通に戦えるまでに回復した。
『胡蝶、世話になったな。神崎も、栗花落もありがとう。』
し「こんなに早く回復するのは貴女と煉獄さんくらいですよ…身体どうなってるんですかほんと。」
『雨辻の血に感謝だな。』
カ「麻友さん…また今度稽古を…」
控えめに声をかけてくる栗花落。
私も人のことを言えないが、この子はもう少し自分を出した方が良い。
『あぁ、今度うちの屋敷へおいで。何時でも待っているから』
カ「はい…!」
嬉しそうに笑う栗花落の頭を撫でる。
愛いな。
ア「何かあったらまたいらして下さいね」
モジモジしながらほんのり頬を赤らめる神崎。
素直じゃないな、この子も。
『あぁ、また何かあったら頼むぞ』
少し屈み、微笑みながら神崎の頭を撫でると、より一層顔を赤らめた。
『では、胡蝶。私はそろそろ』
し「はい。退院おめでとうございます」
胡蝶はニコッと笑い私に手を振る。
それに軽く頭を下げ、私は蝶屋敷を後にし…
杏「麻友!!!」
『!?胡蝶!!匿ってくれ!!』
し「今退院なさったばかりでは…?」
物凄い勢いで私の目の前に迫ってきた煉獄。
何処から現れたんだコイツは!!
胡蝶の背に隠れて煉獄を睨む。
杏「む!何故逃げる!!」
『最近のお前は怖いんだ!!』
見舞いに来たと思ったらすぐ接吻しようと迫ってくるし、婚礼の日取りなどはどうするだとか、もう怖すぎるんだ。
私は恋仲になったつもりは、ない!!
し「おやおやまぁまぁ…相変わらず仲がよろしいですねお二人共」
『勘弁してくれ胡蝶…』
杏「うむ!俺と麻友は愛し合っているからな!」
『勝手なことを言うな!!』
し「ここは病院なんですよぉ…痴話喧嘩なら他所でやってくださいねぇ」
額に青筋を立てながら笑う胡蝶。
『ゔっ…わ、悪かった…』
胡蝶は怖い。
母上にそっくりだ。
杏「胡蝶に怒られてしまったな!!よし、他所でやろう麻友!!」
『やらん!!』
煉獄から逃げるように走り出す。足には自信がある。
が、煉獄も異常だった。
杏「ははは!麻友は速いな!!」
『その私に笑顔で追いついて来ているお前が怖い!!』
たまたまその様子を見ていた竈門が「お二人は仲睦まじいなぁ!」と言っていた事を後々聞くことになる。
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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです!話のテンポも良くてワクワクしながら読みました!更新ファイトです! (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年9月29日 1時