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轟焦凍に触れようにも、私の手はどうなっているのかすべてを腐らせてしまう。
命を、奪ってしまう。
だから私は、轟焦凍を見ているだけしかできなかった。
涙が出る。
悲しいからか、はたまた別の意味か。
それはわからないけど、死神の私にはどうすることもできなかった。
嗚咽が聞こえて、クソ、クソ、と声にならない声を上げているのを見ているしかできなかった。
時刻はとっくに６時になって、黄昏時。
ぴたりと轟焦凍が止まって、溢れる涙は止まらないままに私を見た。
｢いるのか？｣
｢……｣
何も答えなかった。
さっきまでの光景を見て、これ以上感傷してしまったらいけないと思ったからだ。
慰めようとしていた口も言葉も閉じさって、消えもせずに私はそこに立っているだけだった。
感傷してはいけない。
ただ、それだけなんだけど、どうしてもそばにいたかった。
……それが私の仕事だからだ。
轟焦凍も、それ以上は何も言わなかった。
ようやく止まった涙は、シーツに染み込んでしまってシミが出来ている。
その時には、私はもう見えなくなっていたようで、あの時のようにキョロキョロしていた。
今度は私が涙が出てきて。
｢なんでまた涙なんか、｣
また意味がわからない。
そのうち、看護婦がきて、病室の惨状に驚いていた。どうしたんですか轟さん、と焦ったように聞くけどすみません、と謝るだけの轟焦凍。
両足を見て、仕方がないか、とわかったようだ。
すぐに枕は交換されて、数人の看護婦がさっさと部屋の掃除を終わらせて出ていった。
私があなたに、触れれたらいいのに。
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にゃん(プロフ) - だんごさん» 閲覧ありがとうございました！そう言ってもらえると書いたかいがあります！！自分でも納得のいく最後がかけてよかったと思います！新作は考えております！良ければ次もよろしくお願いします！閲覧ありがとうございました！ (2018年2月8日 20時) (
レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
だんご(プロフ) - 大好きでずっと読んでいたて、凄く切なくて美しいオチでうるうるきてしまいました。にゃんさんの言葉の回し、文など読みやすくて好きです…！もし新作を書くのでしたら、次のも楽しみにしています！本当に完結おめでとうございます！(´｡･v･｡｀) (2018年2月8日 16時) (レス) id: f79547a215 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - まこさん» ありがとうございます！ゆっくりと急展開もなく進んでいるこの小説ですが、よければ最後までお楽しみください！頑張ります！ (2017年12月11日 6時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
まこ - スッゴいいいです！頑張ってください (2017年12月10日 4時) (レス) id: 6c7b80997e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - ネネさん» ありがとう〜！！泣けるかわからないけど頑張ります！！！！これからもよろしく！！ (2017年10月19日 19時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃん | 作成日時：2017年10月13日 20時
