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第8話 ページ8

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Takuto side




その後バス停に着くまでの会話と言えば





「今日はヘッドホンないの?」



「彼氏いたことある?」



「好きな人いないの?」



「俺のことタクトでいいよ!」



俺が一方的に喋っていて

全部単語でしか返って来ないから

嫌なのかな?と思いながら俺は





「もー何かないの?(笑)単語でしか返ってこない(笑)」




そう問うとAは口を開いた




「タクトと話したらプラチナさんも悪い人達じゃなさそうって思ったよ」



仲間が認められたと思うと嬉しくなって

俺は顔をシワシワにして満面の笑みを

Aに見せ「そうだろ?」と言った




「皆の事好きだね(笑)」




そう笑うAは少し寂しそうで

俺が守ってやりたいって思ったけど



そんな照れ臭い事は度胸なくて言えないから

また今度でいいやと思いながら

君の質問に答えた




「俺、プラチナ全員の事は信じてるんだ」









「でも嘘つかれてたら?」




少し。いや、かなり返答には困ったけど

Aが真っ直ぐな目で見てくるから

正直に思っている事を言った。





「その時はその時だろ」



Aは目を丸くして首を傾げた

まだその言葉の意味を理解していなくて





「それで自分が本当に嫌な思いをしたなら自分は失敗したんだって、それを次に活かそうと思うし、まだ一緒にいたいなら一緒にいればいい話じゃん?」




俺が言うとAは納得したみたいで

凄いと言わんばかりの表情でまた歩き始める







俺らはそれから無言でバス停に行った

波留達に冷やかされたけど

別に嫌ではなく、逆に心地が良かった

ふとAを見るとまた無表情になって

バスに乗っていった。







違う







そんな顔見たくない









俺はAの本当の笑顔が見たいんだ。

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作者名:いっけー | 作成日時:2016年8月19日 18時

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