気持ちの整理 ページ9
ホールに入っていくと、そこはもう別世界のようで
こんなところにわたしがいることがなんて場違いなんだろうかと
思い知らされる。
尻込みしているわたしをよそに、ギジュンさんは
周りの人々に気軽に挨拶をし、わたしを紹介する。
そしてホールの中ほどまでいくと、急にギジュンさんの足取りが早くなる。
その先にいたのはドンヘとユナちゃんだった。
一瞬ドンヘと視線が絡み合う。
わたしは逃げるように視線をはずす。
その視線の先に、ユナちゃんの赤いドレスが目に入った。
脚線美を見せつけるように大胆なミニ丈の真っ赤なワンピースドレス。
くるくるの長い栗色の髪。
愛らしい仕草でドンヘの腕に絡みついた、ピンクのマニキュアの長い指。
もう、ドンヘは気持ちを整理してる。
とどまっているのはわたしだけなの？
そう思ったら恥ずかしくて上を向くことができない。
「初めまして、ユナです^_^Aオンニ、お久しぶりです」
「ユナちゃんお久しぶり…」
小さな声で返すのがやっとだった。
ギジュンさんはわたしの手を握る力を込めた。
「僕、こう見えてよく聴くんですよ。好きなんです、Kpop」
「そうなんですか？嬉しいです！」
ドンヘの視線が痛い。
なぜ見るの？
あなたの横にはユナちゃんがいる。
あなたが唯一、真剣に付き合ってた元カノ。
「オッパ？どうかした？」
「あ、ううん、何でもない」
「私喉乾いたな。あっちに行って飲み物もらって来ようよ」
「あ、ああ、そうだな」
もう、ちゃんと向き合う事も許されないの？
「ではこれで…」
「ドンヘ！」
無意識に、ドンヘの名前を呼んでた。
一瞬、ドンヘの肩がビクッと跳ねて、立ち止まった後
大きな息を一つ吐いて、ゆっくりと振り返る。
「なに…？」
冷たい返事…
「ううん、何でもない」
「行こうか」
ギジュンさんがわたしを呼ぶ。
「はい…」
背中を向けると、堪えていた涙が溢れた。
ギジュンさんはそっと、肩を抱いて小さな声で囁いた。
「無理しなくていい」
と。
わたしは小さく頷いて涙を拭いた。
わたしも、整理しなきゃ…
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さくらこ(プロフ) - ごんごんさん» ごんごんさん、コメントありがとうございます！半年以上前に書いたお話を読んでいただいて、その上コメントまでいただけるなんて嬉しいです。つらいお話ではありますが、読み終わったあとは、きっと幸せな気持ちになってもらえると思います( ´ ▽ ` ) (2013年11月10日 12時) (
レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
ごんごん(プロフ) - 涙が出て来て… 止まりません (2013年11月10日 8時) (レス) id: 3fe715c8fc (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 裏琉さん、ありがとうございます^ ^ (2013年2月27日 15時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
°+裏琉+°(プロフ) - はい！最後まで読みます！！w (2013年2月27日 15時) (レス) id: e11767803f (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 裏琉さん、コメントありがとうございます！私も、同じ気持ちです。ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです！ (2013年2月27日 15時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらこ
| 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2013年2月24日 19時
