その後 1 ページ46
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「Aさん」
『…』
「あの…俺のこと分かりますか?」
『当たり前でしょ。ただ本当に高校生だったのね』
「じゃあ初めまして!工藤新一です」
哀ちゃんに呼び出され工藤邸へ向かうと出てきた彼はもうコナンくんではなかった
『戻れたのね』
「Aさんのお母さんのお陰ですよ」
『え?』
「話してあげるから中に入りなさい」
新一くんの後ろから哀ちゃんが顔を出した
.
「Aさんはコーヒーですね。どうぞ」
『ありがとう』
新一くんの淹れてくれたコーヒーはいつだっか、工藤先生がお気に入りと雑誌で読んだことのあるコーヒーだった
至福
「私や工藤くんが飲んだAPTX4869はお母さんが研究し、私とセカンドが作り上げたもの。でも私が組織を抜けてからセカンドは解毒剤を開発していたの」
「俺はAさんのお母さんが作った薬を飲んで元に戻った」
「セカンドはお母さんが作り上げものを壊したかったのかも知れないわね」
「でもそのお陰で戻れたんけどな!」
『そう。良かったわね』
そう思っているのは私だけでは無いはず
隣にいる灰原哀も自分のせいで幼児化してしまったことを気にしていたはずだから
「Aさんのお母さんって優秀だったんだな!」
「工藤くん!」
「あ、ごめん!もう思い出したく無いよな」
『良いのよ。恨んでた時もあるわ、でもあんな状況でもお母さんにまた会えて嬉しかった自分もいるの』
あの時私はお母さんと一緒に組織に連れていかれたら今の私はいない
あの時お母さんが遺産を置いて行ってくれなければ私はアメリカには行けなかったはず
『今の私がいるのは認めたく無いけどあの人のお陰なのよ』
だからもう恨んではいない
それに最後は私がお母さんを撃った
恨まれてるのは私かも知れないわね
『それにもう私は一人じゃないから』
「じゃああなた返事したのね!」
『ええ』
「は?なんの話だよ」
『結婚したの』
「はぁ!?安室さんと!?」
安室さんじゃないわ降谷さんと訂正しつつ、少し冷めたコーヒーに口をつけた
「おめでとう」
『ありがとう。じゃあ私は帰るわね』
これから寄るところもあるから
『じゃあまたね。あ、それから何ヶ月後には家族が増えるからまた遊んであげてね』
そう言って扉を閉めれば外まで工藤くんの声が響いていた
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noa(プロフ) - 鈴蘭さん» 温かいコメントありがとうございます!憧れなんて嬉しいです!語彙力皆無過ぎていつも調べながら書いてますwまた更新するかもしれないのでよろしくお願いします(^^) (2019年3月17日 16時) (レス) id: ce90e029ff (このIDを非表示/違反報告)
noa(プロフ) - 蓮-Ren-さん» 温かいお言葉ありがとうございます!また更新するかもしれないのでよろしくお願いします(^^) (2019年3月17日 15時) (レス) id: ce90e029ff (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても素敵なお話で家族というテーマが本当にお上手に表現されていると感じました。私も夢書きなので、とても憧れています。 (2019年3月16日 18時) (レス) id: 70c518a327 (このIDを非表示/違反報告)
蓮-Ren-(プロフ) - 完結おめでとうございます。陰ながら読んでいたのですが、とても心に刺さるお話でした。とても面白かったです。 (2019年3月16日 18時) (レス) id: d8f19c7143 (このIDを非表示/違反報告)
noa(プロフ) - 明里香さん» たびたび申し訳ありません。こちらの確認ミスです。指摘ありがとうございました! (2019年3月10日 15時) (レス) id: ce90e029ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:noa | 作成日時:2019年3月1日 21時