僕たちのヌナ #2 (ページ20)

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女の子ページ20

HS side

スケジュールを終えて宿舎に戻ったのは日付が変わる前。

「ただいまぁー」と声をかけるとキッチンにいるヌナから『おかえりなさい』と返される。

着替えてリビングに行くとまだキッチンに立ってるヌナ。

HS「ヌナ？」

『んん〜？』

HS「そこで何してんの？」

『んー、食べようか、やめようか、』

HS「んお？」

ヌナに近寄って手元を見るとデリバリーのチラシを握りしめて眉間に皺を寄せてるヌナ。

ヌナがこの時間に何か食べるなんてけっこう珍しい。

HS「珍しいね。一緒に食べよ。ウジも呼んで3人で」

『んんー、でもダイエット、、、』

HS「ヌナ食べないなら俺も食べんのやめよーかな」

『それはダメ！！ちゃんと食べて。はあ、ホルモンには逆らえないな、』

HS「決まり。ヌナが食べたいの頼んで。俺ウジ呼ぶから」

『ありがとうスニョア』

別の日

DN「ヌナ、お腹すいてるの？」

ディノのその声で振り返るとミカンの皮を向いてるドギョムとミカン待ちのヌナ。

しかもヌナは待ってる間グミをつまんでる。

『ヌナはね、今女の子なの。』

聞き覚えのある一言で鈍感だと言われる俺はすぐ理解した。

俺の家族のヌナもよく言ってた「女の子」という言葉。

それを聞かなくても理解しちゃう鋭いボノニやスングァニは暖かい飲み物を準備してたり、ヌナのそばにいてカイロをお腹に当ててたり、行動力がすごい。

そういえば俺のヌナも暴飲暴食になるとか食欲不振になるとかって言ってたなあ、

また別の日

スケジュールの合間の幸せなご飯の時間。みんな待ち望んでたご飯なのに一つだけ手付かずで置いてある。

きっとヌナのだろう。

ヌナにも食欲不振の時期が来てしまった。

さっきから楽屋の隅でスングァニがゼリーを進めてるけど苦笑いで断ってるヌナ。

このあとも動くからちゃんと食べてもらわなきゃ困るのに、

HS「ヌナ、これ美味しいから1個上げる。」

『あ、え？ありがとう？』

暴飲暴食と食欲不振、そのほかの症状でおかしくなる精神状態。

苦しむヌナは見たくない。その一心で必死にケアする。

ヌナの辛い1週間を少しでも楽に出来たらいいな。

女の子 (終)