#6. 歓迎会 ページ7
裏道さんの言った通り、歓迎会場は居酒屋と変わらない
｢｢｢乾杯〜！！｣｣｣
だが、池照さんはお酒が飲めないのでジュース。
詩乃)やっと女陣を入れるなんて…出木田さんもやるわよねぇ〜
出木田)大変だったわよ！何だって、5.6回くらいオファーしたんだから
確かに、MHKからオファー来てたっけ。
確かあれは、怪我をした後にきたオファーで…まだスケートが出来ると、
詩乃)ちゃん、Aちゃん？
｢は。はい？｣
詩乃)大丈夫？今、熊谷くんがAちゃんに質問してたんだけど、
熊谷)もしかして、体調悪いか？
｢そんなのではっ、…｣
裏道)体大時代の話だよ。熊谷と兎原は俺の後輩で、Aの先輩にあたるでしょ？
｢そうなんですよ。私は裏道さんと同様に体操をしていた訳ではありませんけどね｣
詩乃)スポーツ選手かぁ。けどAちゃん、まだ若いのにここを仕事にして良かったの？
｢えっ、｣
兎原)多田野さん…それ、出木田さんの前で言うのは……
出木田さんは、裏道さんの隣で何か2人楽しそうにお酒を酌み交わしていた
この話聞いてないな、ディレクター……
｢…私は、ここで良かったんです。詩乃さん｣
詩乃さんに向けて微笑むと、詩乃さんはいきなり泣き始めて抱きついてきた
何に対して泣いているのかは分からないけど
兎原)多田野さん……何に泣いてるんすか
詩乃)池照くんっ、
池照)…っ、はい。
詩乃)ティッシュ、ティッシュ頂戴！
池照)え、あぁはい。どうぞ
さっきから何も口出さなかった池照さんだけど、何をボーッとしていたんだろう…
プライベートでも真面目な人なのかな
詩乃)どうしたの、Aちゃん。池照お兄さんの事見て、
｢え、いや。別になにも｣
詩乃)嘘だ〜
兎原)そういえば2人。同級生だったらしいね
池照)そうなんですよ。以前同窓会で会って、偶然の出会いといいますか…まぁ、結局2人で抜け出しちゃったんですけどね
詩乃)っふぉぉ！？？
｢…なんですか。｣
詩乃)Aちゃん…そんな非現実的なシチュエーションを池照お兄さんとやるなんて勿体ないよ！
｢う、詩乃さん…池照さんの前でそれは…｣
詩乃)いい？Aちゃん！男は顔と面白さで選んじゃダメだからね！
｢分かりましたから、もう止めましょう！？｣
池照お兄さんは、熊谷さんに慰められている様子であった
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作者名：ひな林 | 作成日時：2021年6月5日 8時
