推しだけが愛してくれたら。【ワンピース コラソン】____ムムチー様リクエスト ページ35
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「ふふっ、もう、くすぐったいよ! ドフィ!」
そう言って、愛華はドフラミンゴさんと戯れている。
もちろん、彼女を構うのはドフラミンゴさんだけではない。ディアマンテさんやトレーボルさん達、まだ幼いベビー5ちゃんやローくんまで彼女に懐いている。
私は殺されてはいないものの、みんなからは嫌われているのだろう。扱いの差から、それは痛いほど感じている。
それでもここに居られるのは、あの人がいてくれたからだ。
とんとん、と肩を叩かれ振り返る。
そこには、唯一私を受け入れてくれたコラソンさんの姿。頰が緩んでいくのがわかる。
「コラソンさん、どうかされましたか?」
そう尋ねると、彼は筆を滑らせる。
『外に出よう』
彼がそう言うときは、ここで話せないことを話すときだ。私は返事をして、コラソンさんについていく。
手を繋ごうとしたコラソンさんがまたドジを踏むのを見て笑うと、彼も嬉しそうに笑った。二人きりになれるこの時間が、唯一の癒しの時間だ。ドフラミンゴさん達や愛華がいるあの場所は、とても息苦しいから。
コラソンさんがまた私を笑わせようとする。本当に、彼には助けられてばかりだ。
「_____“サイレント”……」
小さな路地に入り、彼が指を鳴らすと能力で“防音壁”がはられる。
「A」
彼の声で名前を呼ばれる。心地よくて、それだけで安心してしまう。
「お前は、あいつと一緒にいちゃいけねェんだ。それがわかってるのに、おれは……お前を手放せねェんだ」
気づいたら、抱きしめられていた。そのたくましい腕が背中に回されて、力強く。
「あ、あのっ、コラソンさんっ」
一人慌てる私を、彼は離れたくない、というように力を込めて抱きしめる。
「でもおれは、ローの病気も治してやりてェんだ。あいつも、ドフィと一緒にいちゃいけねェ人間だ。だから____」
「コラソンさん……っ!」
コラソンさんの言いたいことがなんとなくわかって、私は言葉を遮った。
「ローくんの病気、治してあげてください。コラソンさんなら絶対にできます。だから……その邪魔にならないよう、私を置いていってください」
……きっと、彼は私を置いて行こうとしたのだ。
“捨てられる”とは思わない。だって、彼は今まであんなにも尽くしてくれたのだから。私はもう、卒業するべきなのだ。
これから原作通りになるなら、私がいてはそれが変わってしまうかもしれない。それだけは絶対に嫌だ。
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シオン(プロフ) - ムムチーさん» そう言って頂けて嬉しいです!こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました! (2020年4月9日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ムムチー(プロフ) - ありがとうございます!!宇髄さんが派手派手にかっこよくてキュンキュンでした!!本当にありがとうございました!!!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ムムチーさん» リクエストしてくださった小説ができました!何ヶ月もお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした! (2020年4月8日 18時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リアビーバ-さん» こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました!またの機会があれば是非よろしくお願いします! (2020年2月16日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - いえ、全然大丈夫ですよ!!!ありがとうございました!また機会があったらリクエストしますね♪ (2020年2月15日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年4月25日 23時