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クロコダイルがビビさんを奪おうとすると、ルフィさんは自分を囮にして、彼女を私たちに預けた。
「お前ら先行け!おれ一人でいい!ちゃんと送り届けろよ!ビビを
そう言われて私も返事をしようとした瞬間、私の身体はカニから宙に投げ出される。「A!?」と焦った声が聞こえ、咄嗟に「大丈夫です!」と返し受け身を取る。
あれは恐らく、ロビンの能力だ。
「……A、こいつは俺がぶっ飛ばす。お前はじっとしてろ」
「うん、わかった」
言われた通り、クロコダイルとルフィの戦いを大人しく見る。すると、「アルバーナへ行く」と言っていたロビンが、静かに私の方へと近づいてきた。
「……なぜ“こちら”へ来たの? ここは貴女の住んでいた平和な世界とはかけ離れているわ。貴女は今すぐ、元の世界へ帰るべきよ」
冷たい声だった。
「……確かにここは私の住んでいた世界とはまるで違う。いつ死ぬかもわからない。でも……それでも、私はロビンと一緒にいたかった!」
ロビンの瞳が微かに揺れる。
「……言っておくけど、私はもう貴女の友達じゃないわ。友達だったのは“あちら”での話……ここでは敵同士よ。それに、麦わらのルフィが負ければ、貴女も殺されるわ」
「ルフィさんは、クロコダイルさんになんて負けない……!」
「そう……せっかく忠告してあげたのに、残念だわ。命の恩人だから助けてあげたかったけど、それはクロコダイルが許さない。……精々、彼と一緒に生き延びてね」
そう言って、彼女は去ってしまった。
すると、砂埃に紛れて、ルフィの呻き声が聞こえる。声の方向へ振り向くと、クロコダイルさんのフックが、ルフィさんの身体を貫いていた。
「てめェの様な口先だけのルーキーなんざいくらでもいるぜ……!? “麦わらのルフィ”。このグランドラインにはよ」
クロコダイルさんの声が、やけにはっきりと聞こえた。わかっていたことなのに、感情が収まらなかった。彼を砂地獄へ突き落とした瞬間、ミルキィパレットを取り出し、叫ぶ。
「スカイローズ トランスレイト!」
いつも通りのセリフを言うと、私の身体は光り、青いバラに包まれていく。
「青いバラは秘密の印。ミルキィローズ!」
決め台詞を言った後、私はルフィさんを助けようと飛ぶ。否、飛ぼうとした。振り向くと、そこにはクロコダイルさんの顔と、私の枯れた腕。
彼がにやり、と嗤った。
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シオン(プロフ) - ムムチーさん» そう言って頂けて嬉しいです!こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました! (2020年4月9日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ムムチー(プロフ) - ありがとうございます!!宇髄さんが派手派手にかっこよくてキュンキュンでした!!本当にありがとうございました!!!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c20b5adaac (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ムムチーさん» リクエストしてくださった小説ができました!何ヶ月もお待たせしてしまい、申し訳ありませんでした! (2020年4月8日 18時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - リアビーバ-さん» こちらこそ、素敵なリクエストをありがとうございました!またの機会があれば是非よろしくお願いします! (2020年2月16日 11時) (レス) id: 0f3fd09bd3 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - いえ、全然大丈夫ですよ!!!ありがとうございました!また機会があったらリクエストしますね♪ (2020年2月15日 15時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年4月25日 23時