俺だけに・・・なんて ページ20
『あー疲れたー』
牛「結構時間かかったな」
レ「おつかれ」
『二人共ありがとう。楽しかったよ』
そう言って彼女は笑った
この笑顔が好きなんだ
『我儘言ってごめんね』
彼女は悲しそうに顔を歪ませた
牛「何言ってんだよ。別に我儘なんて言ってないだろ」
『ううん。だって二人に無理やりやらせる形になっちゃったし』
レ「俺らは全然迷惑とか思ってないし。ね?」
牛「ああ。ってか今回のは俺が言い出したんだし」
彼女の顔は優れなかった
牛「・・・何かあったのか?」
彼女は少しの間視線を彷徨わせた
レ「Aちゃん・・・」
彼女は顔を上げた
『実は・・・』
♪〜♪〜
レ「ん?うっしーのじゃない?」
牛「あ、そうだわ。ちょっとごめん」
そう言ってうっしーは部屋から出ていった
彼女はまた俯く
しばらくして戻ってきたうっしーは少し残念そうな顔をしていた
レ「どしたの?」
牛「あーごめん。仕事の連絡来てさ・・・今から来てほしいって言われた」
レ「えっ今から?」
牛「ごめん」
『・・・うっしー行っちゃうの?』
彼女がうっしーを見つめる
何故かその姿を見て俺の心はズキズキと痛んだ
牛「・・・うん。ごめんな」
うっしーは彼女の頭を優しく撫でた
その顔は長い付き合いでも見たことがない顔だった
今までうっしーの気持ちに気づかなかった自分が馬鹿みたいに感じる
牛「じゃあまたな」
『うん・・・バイバイ』
パタン・・・
扉が静かに閉まる
・・・少しだけ、少しだけでもうっしーが帰って嬉しいと思ってしまった自分がいた
Aちゃんと二人で話がしたいなんて・・・
『レトさん』
レ「ん?」
彼女が俺を見つめる
『話、聞いてもらってもいい?』
レ「俺でいいの?」
『?』
彼女は首を傾げた
レ「なんでもない・・・聞かせて」
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作者名:静輝 | 作成日時:2021年7月1日 16時