5話 美しいひと ページ7
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やばい。やばいやばいやばい。
「______紲条さん、ご無沙汰してます!
この間はどうも…後藤さんから聞きました。後でちゃんとお話とお礼をしたいのですが近いうちにお時間ありますか?」
『…予定を……空けておきます』
「やい!俺と勝負しやがれ!!強いだろお前!
俺にはわかるぜ!!」
『申し訳ありませんがこれからあなたも私も任務ですので』
伊之助をちらりと見れば、強者との出会いに少なからず浮かれているようで、フレンドリー(?)に話しかけている。
まあ伊之助はともかくとして炭治郎に至っては何なんだお前、会ったことあるのかよ、言えよ。
「………………」
『……どうしました?』
「あっいえ?!な、なんでも……」
________確かに、俺は女の子ならどんな子だって好きだ。いい匂いがするし笑顔が可愛し柔らかいし、だけど…この人は正直言って別格だった。
絹のようで、触れたら柔らかく滑らかに解けるであろうサラサラで綺麗な白銀色の髪、真っ白な染料で染めたかように白い肌、水浅葱色の瞳は美しい差し色となって白で洗練された容姿との麗しい調和を生み出している。尋常じゃない強者の気配からは考えられないほど手足は細く長く、爪の先まで手入れが行き届いている。美しい、見事だ。これまで美しい人は今まで見たことがない。存在がそのまま芸術品を写し取ったようだ。
心臓が鳴り止まない、でもこれは恋慕の感情ではなく、単純に美しいものを見た時の感情の昂りだ。そう、まるで世界中の美しい景色を見た時の感動を1箇所にに集めたかのような、そんなときめき。
これでは出会い頭に求婚なんてマネも出来ない、あまりに恐れ多いのだ。あの伊之助でさえ出会ってから数秒は言葉を失っていた。
宇随さんと遊郭に潜入した時に出会った堕姫とかいう鬼も容姿だけなら確かに美しかったけど、この人はそれだけじゃなくて、雰囲気も落ち着いていて、どことなく凪のような静けさが漂っている。
間違いなく今まで生きてきて出会った女性の中で一等美しい。
美しい、のだが………………
「……あの…………」
『?』
「……さっ、さっきからその……同じところを行ったり来たりしてません……?」
『………………………………………………………………………………………………………………すみません……』
「「「……………………」」」
完璧な人間なんてこの世に存在しないんだなあ
我妻善逸
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ほしいも(*^^*)(プロフ) - 設定めっちゃ自分の好みでした!(笑)更新少しずつでいいので頑張ってください〜!😁 (12月13日 16時) (レス) @page40 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 空桜さん» そう言っていただけて嬉しいです!それに、私以外にも頑張っている方がいらっしゃるのだと思うと少し肩の力が抜ける気がします(´˘`*) 試験頑張ってください。応援しています (2019年9月23日 1時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 待ってますね!私も就職試験あります。お互い頑張りましょう! (2019年9月23日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 何卒さん» ありがとうございます〜〜!気長にお待ちください(´˘`*) (2019年9月22日 21時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
何卒 - めっちゃ気になるところで終わってしまってウズウズしてます。笑 続き楽しみにしています! (2019年9月21日 1時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:向汰 | 作成日時:2019年8月25日 1時