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16話 ありがとう ページ18




『……?』



正体不明の感覚に戸惑い、そっと胸に手を当ててみれば、心臓はいつもと変わらずとくんとくんと正常に一定のリズムの刻んでいる。自分でも何がそんなに気になっているのかわからなくて首を傾げた。一体どうしたんだ、今まで誰かからの言葉をこんな風に感じたことはなかったのに…………あれ?私の部屋の前に誰かがいる。


「あっ、あのぅ……」

『君は………確か……紋逸少年でしたか』

猪頭の少年が彼に話しかけていた時の呼び名を思い出して言ってみたのだが、彼には不本意だったらしい。少し顔を顰めて苦笑いを浮かべながら口を開いた。


「あっいえ、あの、我妻善逸と申します……えと、さっきあの霞柱の人に何か言われてませんでしたか?俺気になっちゃって……すみません」


ああ……この少年にはさっきの会話が聞こえていたのか。それで心配してわざわざ私に声を掛けに……そうか、この子もあの子のように心優しい子なのだな。


『……失礼、我妻少年』

「はい?」

『お見苦しいところを見せて申し訳ありませんでした。でも私は大丈夫。君も早く部屋に戻りなさい』

「いえそっそそそんな…わかりました!」


_______彼は確か竈門少年とも親しくしていた。
彼の影響なのかどうかは定かではないが、類は友を呼ぶとはよく言ったものだ。

こんな感情はいつぶりだろうか、つい先程までは自分には感情が無いとすら思っていたのに、心がぽかぽか温まるこの感じ、嫌いじゃない。

久方ぶりに自然と表情が綻んだ。その感情に任せ、私は素直に助言を聞いて部屋に戻っていく我妻少年の名前を呼んだ。彼はあどけなさを残した幼い顔で瞬時に振り向く



『…………ありがとう。』



この時、私が一体どんな顔をしていたのかは、我妻少年以外知る由もない。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:アニメ
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ほしいも(*^^*)(プロフ) - 設定めっちゃ自分の好みでした!(笑)更新少しずつでいいので頑張ってください〜!😁 (12月13日 16時) (レス) @page40 id: 88768a4726 (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 空桜さん» そう言っていただけて嬉しいです!それに、私以外にも頑張っている方がいらっしゃるのだと思うと少し肩の力が抜ける気がします(´˘`*) 試験頑張ってください。応援しています (2019年9月23日 1時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 待ってますね!私も就職試験あります。お互い頑張りましょう! (2019年9月23日 1時) (レス) id: e5333279ca (このIDを非表示/違反報告)
向汰(プロフ) - 何卒さん» ありがとうございます〜〜!気長にお待ちください(´˘`*) (2019年9月22日 21時) (レス) id: 1112aaa288 (このIDを非表示/違反報告)
何卒 - めっちゃ気になるところで終わってしまってウズウズしてます。笑 続き楽しみにしています! (2019年9月21日 1時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:向汰 | 作成日時:2019年8月25日 1時

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