299 ページ10
．
それから2日、クラスメイトの1部は常にイライラしていた。
1部というか…
轟「…おい、赤羽、近くねぇか」
爆豪「………チッ！！」
主に爆豪と轟が。
それもそのはず、朝起きて朝食をとる時も、学校へ行く時も、休み時間も、昼食時も、放課後も下校中も寮へ帰ってからだってずっと、ずぅーっとAの傍には業が居座っていた。
他の人が話しかけようとすれば、2人にしか分からない話で遮りAを独占。
Aも、最初は久々にずっと一緒にいれる業との話が嬉しく、周りをあまり気にしていなかった。
ようやく、周りがAと接触できないことに対してイライラしているのだと気付きはじめ、A組の輪に入る。
麗日「カルマ君ずるいよ〜Aちゃん独り占めして！！」
業「Aが俺の事望んでるだけじゃん。君らAの中の存在感薄いんじゃない？」
轟「そうなのか？A…俺存在感薄いのか。」
『いや、業の言うこと真に受けないでよ。』
ようやくAと話せるチャンスが出来たのにも関わらず、爆豪は苛立つだけ苛立ち、素直になれないのかA達の近くには一切寄ろうとしなかった。
業「ね、」
『ん。』
業「あ、もう1個」
『はいよ。』
業「サンキュ」ﾊﾟｼｯ
そんなふたりのやり取りを黙って見つめるその他の生徒。
Aが立ったと思いきや、業は一言「ね、」と言い、Aはそれを理解。
冷蔵庫から自分の分のペットボトルの水を取り出して、業の分も取った。
業は水だけでなくイチゴ煮オレも飲みたいとAに伝え、前もって冷やしておいた煮オレを取り、ノールックで業に背を向けたまま煮オレを業に向かって放り投げた。
業も業でスマホを触りながら、Aの方など見ずに煮オレをキャッチ。
Aは2人分の水をコップに入れてソファに戻ってきた。
『ん？どしたの。』
そんな一連の、互いにとてつもなく信頼がないと出来ない、寸分狂わず息のあっている動作をAはなんでもない普通の事だと言うように言った。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 518人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アラモード(プロフ) - 続きがすごく気になります！更新待ってます！！ (4月14日 18時) (
レス) @page10 id: f9e6be770b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきよ - この信頼関係この安心感、素敵！続き見たい (4月7日 23時) (レス) @page10 id: a818dee385 (このIDを非表示/違反報告)
Taiyaki(プロフ) - すごすぎる！ 推しが目の前で動いているかのように感じられる文章力！に表現力。この作品長いこと見てて、読み返しもしているけど全然飽きないの！ 更新頑張ってください！ほんとにほんとに応援してます！ (4月1日 10時) (レス) @page10 id: dd90f074e1 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 読みやすくて、続き気になる!!更新頑張って下さい (3月25日 18時) (レス) @page9 id: 1605d17a1e (このIDを非表示/違反報告)
ゆきよ - 素敵！ (3月21日 14時) (レス) @page9 id: a818dee385 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：五月雨雫
| 作成日時：2024年2月22日 13時
