喧嘩ができないスケバンちゃん。６！【今日から俺は！】

おわりの話！ ページ46

『...これからどうなんのかなぁ。』

商店街に転がっていた空き缶を蹴りながら、成蘭に向かう。

長いスカートが邪魔で蹴りづらかったので、スカートをちょっとだけまくり上げた。

まくり上げる、と言っても全然膝よりも下の位置なんだけど。

そうしていると、この間の喫茶店の横を通った。


そういえば、三橋さん達と開久乗り込んでから一週間経ったな...。

ここまで喧嘩絡みの事件はないから、本来は物凄く平和だったんだろうけど。

本当にお父さんはタイミングが悪いと。


『千葉、残ろうかなぁ。』


そう言いながら空き缶を蹴っていると、目の前の道から青い制服の人が出てきた。


...あれは、谷川さんだろうか。


というか、めっちゃ焦ってないか？

谷川さんは走ってきたのか、ぜーぜーと息を切らしながら辺りをキョロキョロと見渡す。

そして私に気付くと、一目散に駆け寄ってきた。

谷川「お、お姉さん！」

『よ、呼び方変えませんか？』

多分大変な話なのに、お姉さんだと色々入ってこない。

谷川「鳴滝さん。って、今は呼び方変えてるどころじゃないんですよ！」

谷川さんはそう言って、私の肩をガッと掴んで、こう聞いてきた。

谷川「さ、相良、いませんでしたか。」

猛くん...？

『昨日ずっと一緒だったんですけど、今日は会ってないです。』

谷川「今日はって、なんかあるんすか。」

『あー...なんか、今日はちょっと用事があるって言ってましたけど。』

私がそう言うと、谷川さんは「あぁ...」と言いながら頭を抱えた。

『と、とりあえず、何があったんですか。』

谷川さんを立たせ、事情を聞く。

どうして猛くんの事を聞いたのだろうか。

そして、なんでそんなに焦って誰かを探していたのか。

谷川「いま、今井さんが...。」

今井さん？

谷川「ヤクザに袋にされて...。」

『...え？』


谷川「意識不明の、重体で...。」


涙目になりながら、谷川さんは言ってくれた。

なんで今井さんがヤクザに...。

てか、ヤクザって...まさか...。

『...開久？』

それで、今井さんに恨みを持ってる開久の人って、まさかだけど...。


『...猛くん？』


まさか、猛くんが...？

そう思うと、いても立っていられなくなって、谷川さんの肩を掴んでこう言った。


『今井さん、どこですか。』

谷川「え、えっ？」

猛くん...


『状況を知りたいんです！今井さんの居場所に、連れていってください！』


猛くん、嘘だと言ってくれ。




To Be Continued...！！？

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