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第22話! ページ26

猛くんはこちらを見た。

睨むような目ではなく、優しい目だった。

そして、ぽつりと私にこう言った。

相良「智司が怪我した経緯は知ってんのか。」

『...猛くんが怪我負わせたって。違うよね?違うって言ってよ。それが本当だったら』

それを遮るように猛くんが言ったのは、私が全く望んでいなかった答えだった。


相良「Aの言う通りだ。俺が智司を角材で殴った。」

その言葉に私は黙り込む事しか出来なかった。

こうなる未来は、なんとなく見えていたような気がしたから。

相良「俺が角材で1発殴った後、あいつらが智司に暴行を振るった。その後は知らねぇ。」

『あいつら、って、猛くんの舎弟さんの事?』

私の言葉に、「あぁ。」と答えた。

だけど、その質問で私が少しだけ落ち着こうとしたのが事実。

全く興味が無い質問をしてしまった。


だけど、私は聞かなくてはならない。


『...なんで智司さんを殴る事になったの?』


その言葉に、猛くんは吹き出した。

思わず猛くんを見ると、こちらを楽しそうに見て笑っていた。

相良「いや、智司が、俺らよりも喧嘩売って来やがった伊藤の事信じるって言うんだよ。」

それは、さっきも聞いた。

まず伊藤さんが集団で襲い掛かる、なんて卑怯な真似は出来ないはずなのに。

相良「ガッカリ来ちゃってさ。智司の事気付いたら思いっきり殴ってて。」

相良「智司も悪いと思わねぇか?仲間よりも敵信じるんだぜ?」

猛くんはそんな事を明るく陽気に話そうとしてるけど、私には分かる。

無理してる。

辛い時ほど、明るく接してしまう、自分を押し殺すのが得意な人だ。

無理しないでいいよ。と抱き締めようとしたけど


その思いは、猛くんの次の一言で吹っ飛んでしまった。


相良「智司なんて、あんな三橋伊藤に汚された汚ぇ野郎、二度と関わってたまるか。」


その言葉は、嘘でも言っちゃいけない言葉だ。

それは言い過ぎ。という前に、身体が勝手に反応してしまった。


猛くんの頬を思いっきりビンタしてしまった。


人をちゃんと殴ったのは、これが初めてだ。

謝る気になれず、ビンタされたままこちらを向かない猛くんにこう言い放ってしまった。


『最低...。』


そう言って猛くんの元を離れようとすると、猛くんがこう言ってきた。

相良「俺の事嫌いになったのかよ。」


『...少なくとも、今の猛くんの事を好きになれる気がしない。』


猛くんの言葉にそう返し、私は走って開久を後にした。


相良「...くそ。」

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作品ジャンル:恋愛
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こもれおLOVE - 猛くん可愛い。キャラ崩壊してもいい。いやむしろキャラ崩壊して。マジやばい。いっそんパウダ(( (2020年8月12日 19時) (レス) id: 773f58e41c (このIDを非表示/違反報告)
ひーちゃん - アルゴリズム体操w久しぶりに思い出しました!!♪手を横に〜あらアブナイ〜ってやつ!更新頑張ってください!応援してます! (2019年1月3日 21時) (レス) id: 3f4ccbd374 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 花火2016さん» さとす……でも言い直すの厳しいですね!経験者は語るってことで辞めときます。忠告はちゃんと聞くタイプ←((目の前にいるのにメール送ってきたら馬鹿と見なしましょ。 (2018年12月13日 20時) (レス) id: 656cb74d82 (このIDを非表示/違反報告)
花火2016(プロフ) - *ルーラー*さん» ありがとうございます(T_T)全然迷惑じゃないですよ!こちらこそありがとうございます(T_T) (2018年12月13日 19時) (レス) id: cdf4b9c055 (このIDを非表示/違反報告)
*ルーラー* - 迷惑になってしまったらごめんなさい。本当に、もう、泣きそうです。相良くんがヤバイです。夢主ちゃんもヤバイです。本当に泣きそうです、ありがとうございます((( (2018年12月13日 17時) (レス) id: 38581538ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年12月4日 23時

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