喧嘩ができないスケバンちゃん。６！【今日から俺は！】

第１２話！ ページ15

明美「...京子さん。」

京子「言いたい事は分かってる。


...A、あんなにニコニコしてどうしたんだ、風邪でも引いてんのか、だろ？」


明美「はい。あんなに機嫌がいいA、久々に見ました。」

京子「...聞いてみっか？」

明美「...ちょっと怖くないすか？」

京子「聞いてみる価値はあるだろ。」

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京子「おい、A。」

京子さんがいきなり呼び掛けてきたので、少し驚いて振り返る。

京子「...なんかあったか？」

『え、どういう事ですか？』

京子「顔から喜びが溢れかえってるから。」

口元を触ると、自然と口角が上がっているのに気づいた。

口紅も少し着いたから、とりあえずハンカチで手を拭いておく。

『いや、まぁ、ちょっといい事...というか楽しい事がありまして。』

明美「なんか、気持ち悪ぃぞ。」

『えぇー？そうですか？』

明美「なんだよ腹立つな。」

明美さんにそう言われ、頬をつねられた。

『いひゃいれす。』

明美「なにがあったんだ、正直に答えんかい。」

明美さんがそんな事を言って、頬をつねる力をどんどん強くしていく。

あまりにも痛かったので、渋々答えることにした。

『猛くんと、智司さん...あ、開久高校の片桐さんと、朝まで一緒にいたんです。』

京子「...はぁ！？」
明美「...えぇ！？」

こういうリアクションされるから嫌だったのだ。

確かに智司さんは一般的に見ると、怖い人だけど、本当に優しい人なのだ。

京子「か、か、か、片桐！？」

『動揺し過ぎです。』

明美「あ、あ、あの、開久高校のテッペンの片桐智司！？」

『だからそうって言ったじゃないですか。』

なんでそんなに驚かれるんだ。

別に変なこと...


いや、まぁ、変な事なんだけど。


『てか、今更猛くんの事は驚かないんですね。前は結構驚いてたのに。』

私がそう言うと、2人は声を合わせて「いやいやいや。」と言った。

京子「お前、無自覚かもしんねぇけど、相良の事になるとすっげぇ話すぞ？」

へ、へぇ...。

だんだん京子さん化してきてるんだ。

なんか、ちょっと、まぁ、複雑だな。

『...京子さんにそれ言われるの、少し複雑なんですけど。』

明美「あはは、それは正論だ。」

明美さんのその言葉を遮るように、さっき自分がやったように京子さんが頬をつねった。

京子「うるせぇよ。」

明美「いひゃいっふ。」

なんか、止めようにも止められなくて複雑な感じだ。

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