【ツイステ】でかけよ、オンボロ寮(仮)

227.南瓜を馬車に鼠を騎馬に ページ27

なんだこのエゲツない空間は
見渡す限りの黄金に宝石、部屋を覆い尽くすほど財宝が目の前に広がっている


カリム「好きなものを持って行っていいぞ！」

『い、いらないです』

カリム「？、遠慮してるのか？」

『いや自分タオル返しにきただけなんで…』


本当にものを返しに来ただけなのになんでこんなことになった？

ラギめろ見たら発狂しそうな部屋だな
金で泳げるよこれ。
何言ってるんだろうな、私
ちょっとよくわからねぇって顔になるよこれ

そして金持ちの感覚とは恐ろしい
どう言う金銭感覚なのか知らないがなぜ断るのか本気でわからないと言う顔をしている


…いや？わからないのはこっちだな(?)




カリム「…よし！ならこういうのはどうだ？」


『？』



彼は何か閃いたと言うように明るい笑顔を見せると、おもむろにマジカルペンを手に取る
ペン先から生まれた炭酸の泡のような光の粒が私の体を包む



(…ん？……んん！？)


身につけた灰色の生地が、瞬く間に深紅の布地に姿を変える
先ほどまでなかった透かし彫りの腕輪、いつの間にか首元には金の首飾り
チャラチャラと首筋に何かがあたるので手をかざすとピアスも大振りなものに変わっている
一枚だった服がお腹を開けてツーピースに分かれているし、靴もローファーから細工の施されたサンダルに変わってしまった


(....アラビアンナイトか？)



そう、
それこそ「千夜一夜物語」に出てくる登場人物のような衣装をなぜか身につけているのだ



『？、？』


カリム「熱砂の国の踊り子の衣装なんだ、思ってた通りだ！よく似合うな！」

『…えっ…と、魔法。…ですよね？』

カリム「あぁ、一定の時間がくれば元の服装に戻るぞ」




それなんて○ェアリーゴッド○ザー？


カリム「と言うか一度唱えると時間がくるまで戻らないんだけどな！あっはっは！」


『…わぁ(絶句)』



(…そしてこれまた怖いくらいにいい生地だ)


見るからに高いやつやん(大声)

染めにムラ一つない深みのある赤、肌が透ける薄い生地と絹に似た光沢のある生地が交互に重ねられている
赤い宝石が施された首輪も技術を惜しみなく振るわれた腕輪も
自分のウエストも気になるが自分が身につけているものの合算が怖すぎてそれどころではない

魔法でこれだけのクォリティを出せるあたり、彼が高級品を普段使いしているのがよく分かる


そして閃いたってこれ？


…え？(困惑)


本日何度の意味わからねぇぞタイムに突入した

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