【ゲーム実況者】浅き夢見じ酔いもせず【短編集】

陸奥の　しのぶもぢずり　誰ゆゑに　乱れそめにし　我ならなくに／ヒラノ課長／みみみ　リクエスト ページ6

「課長！お願い！コスプレしようよ！」

「いやだっつーの！！！」

「お願いっ！！！なんでもしますから！！！」

「う……」




陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに




ふんふんと鼻歌を歌いながらAは俺にメイクする。



Aはちょっと有名なコスプレイヤー。

メイクがすごくうまくて、まるで別人のように顔を変えることができる。


まあ、それは別にいいけど。




「なんで俺にしたがるんだか」

「そりゃあもう課長はメイク映えするお顔ですから」




Aはふふんと自慢げに言う……いやそれ俺に言われても。

Aの細い指が俺の頬を撫でる。



まあ基本ライブの時はメイクさんにメイクされるし。

人にメイクされるとこは決して嫌じゃないし慣れてはいるんやけど。


彼女にメイクされんのは……ちょっと……。



顔近しいし！良い香りするし！あとすっげえ恥ずかしい！


ていうかAって結構まつ毛長いよなあ。

あ、でも二重やないんや。奥二重なんやな。かわええけど。




「あの、課長。じーっと見られると恥ずかしいんですが」

「俺だってメイクされるの恥ずいんやけど」

「だって！しないのはもったいないよ、原石なのに」




それから10分ほどして。




「できたー！！やっば課長まじイケメン！！」




満足したらしいAは俺を連写する。

手鏡で俺を見てみるとまるで俺じゃないみたいなイケメンがいた。


でも俺の面影を残しつつここまでイケメンにできるんやからなあ。

Aはやっぱすごいコスプレイヤーなんやなあ。




「で、課長。なにしてほしい？なんでもいいよ」




Aはにこっと笑う。

そうやなあ、なんも考えてなかったけど………あ。




「じゃあ俺もAにメイクしたい」

「いいよ！」




俺はポーチからメイク道具を出す。

Aはウェルカムと言わんばかりに目を瞑る。俺好みにしたろ。



まずは下地から。次は目。

基本Aは元がいいからメイクいらん気がするけど。




「よし、できたで」

「おおー！鏡見ていい？」

「あ、待って。口紅しとらんかったわ」




俺はそう言って口紅を自分に塗る。

そしてきょとんと首を傾げるAにちゅっとキスをする。




「………課長！！！！！！」

「へへ、してやったり〜」




乱れそめにし 我ならなくに








￣￣
素敵とか言わないで照れる！！！！

コメント返すの遅くてごめん。ちゃんと見てます！！


リクエストありがとうございます！！！！

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