第八話 ページ9
驚いたひとみさんは、焦りながらAの前に行き「な、何言ってるのよ!」と怒鳴り出した。
ひとみ「愛子のバッグから刃物が出てきたのを見たでしょ!?」
貴方「あんな物で人の首は切れませんよ、特に女性の力ではね。
……それに、彼女が犯人なら凶器を捨てるチャンスはいくらでもあった筈だ」
ついでに、"貴方が彼女のバッグにあらかじめ入れたのでは?"と付け足すと、彼女は目を見開いた。
そしてひとみさんは涙を流しながら、自分が犯人では無いことを言い張る。
貴方「もういいでしょう……。
確かに貴方は被害者とは全く別の席でした。だが貴女は体操部……
パランス力のある貴女なら、コースターのスピードと、貴方が乗る前に付けてたネックレスを利用すれば可能だ…!」
ひとみ「ッ!!」
「ひ、ひとみ…あんたネックレスが……」
"後は簡単、セーフティガード下ろす前にバッグなどを背中に挟み、簡単に抜け出せるようにすれば"……と言い足すと、ひとみさんは諦めたのか……
その場に崩れるようにしゃがみ込んだ。
ひとみ「みんなっ……みんなあの人が悪いのよッ!!」
_____彼女が彼を殺害した理由は、何年も付き合っていた彼に突然捨てらたのが理由だった。
だから彼女は、その彼との思い出のネックレスとこの場所で……
蘭「A……」
彼女が手錠をつけられている景色を見る中、袖をギュッと掴む蘭に俺は咄嗟に笑いかけ「出ようか」と言うと、コクリと頷き歩き出す。
ジン「……」
そんな俺を、黒ずくめの男達が見ていたことなんて築きもしなかった。
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蘭「うっ……ぐすっ……」
貴方「おいおい、もう泣くなよ……」
蘭「あんたはよく平気でいられるわね…っ」
涙を拭きながらジト目で俺を見る蘭に、俺は「俺は現場で見慣れてっからなぁ」と次いでに"バラバラのやつとか"と付け足すと、蘭に「サイテー」と言われた。
貴方「っ!!」
────その時、黒ずくめの仲間のウォッカが走り出す姿が見えてしまった。
……もう、行かないとな。
貴方「悪ぃ蘭!先に帰ってくれ!」
蘭「え…?」
貴方「すぐに追いつくから……!」
────そう言って走り出してしまったA。
蘭「(あっ……行っちゃう……)」
その時、私は何故かそんな予感がした。
Aとこれっきり、もう会えないような……そんなやな予感が────
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ユキ(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます⊂('ω'⊂ )))Σ≡ (2020年6月12日 19時) (レス) id: 26cdda3c8d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年6月12日 18時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ | 作成日時:2020年6月11日 19時