第十四話 ページ15
貴方「ぼ、ボク!おねーちゃんの家行きたいなぁ♡」
蘭「まぁ!可愛いー!♡♡」
"ギュッ"…と蘭の綺麗な足に抱きつくと、案の定デレデレした顔でAの頭を撫でる蘭。
一方Aは、自分のぶりっ子に対しての吐き気を我慢しながらにっこり笑顔でポーカーフェイスを保つ。
そしてそんなAにヒヤヒヤする阿笠博士。
蘭「それじゃ博士、この子預かるね」
阿笠「おぉ!スマンが頼んじゃぞ、蘭くん」
貴方「バイバイはかせー!」
子供らしく純粋そうな笑顔で蘭と手を繋ぎ、片方の手で博士に手を振るA。
…がちゃんっ…と扉が閉まると同時に一人になった博士は、疲れたのか一気に体に溜まった空気を吐き出した。
阿笠「後は、上手くやるんじゃぞA…いや、コナンくん……」
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蘭「ねぇコナン君?」
貴方「な、なぁに?蘭ねぇちゃん」
暗闇の中、道中手を繋ぎながら歩いてると、突然蘭は期待の眼差しを向けながら「好きな子はいるの?」と聞いてきた。
"お決まりの質問だな"…なんて思いながら「い、いないよそんな子…」と笑って誤魔化す。
蘭「私いるよ!すっごく気になる奴…」
貴方「……っ
……っひょっとしてそれって、さっき探してたAってにいちゃんの事じゃないの?」
一瞬戸惑いながらも、シナリオ通りに意地悪な悪ガキっぽい顔をしてそう言うと、蘭は一瞬黙ったあと……
蘭「…そうよ!」
貴方「!!」
とびっきりな笑顔を、俺にみせてきた。
蘭「ちっちゃい頃から意地悪で、いつも自信たっぷりで……」
貴方「(……違う)」
蘭「時々私より可愛くて推理オタクだけど、いざという時頼りになって、勇気があってカッコよくて…」
貴方「(違うよ……)」
蘭「私Aが、だぁーい好き!」
貴方「……っ!!」
蘭の今の顔は純粋で、恋する乙女のように……日本、いや世界一可愛かったんだと思う…。
そんな純粋な彼女に、俺はいつも嘘で塗り固めた言葉しか発しないクソ野郎だった。
……それを改めて、思い知った。
蘭「あ、でもこれ、Aにはナイショだよ!」
─────今までにないくらい、綺麗な顔でそう言う蘭に、Aはいつも通りの"偽りの笑顔"で「うん!」と大きく頷いた。
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ユキ(プロフ) - まゆさん» ありがとうございます⊂('ω'⊂ )))Σ≡ (2020年6月12日 19時) (レス) id: 26cdda3c8d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年6月12日 18時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ | 作成日時:2020年6月11日 19時