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奇跡の出来事 ページ24

女人は宙に浮いたまま備前を抱きしめていた。

『私?私は駆け出しの女神…なんてね。』

歌仙「たま、様…。」

『あら歌仙兼定じゃない。夫がどうも。』

「へ?夫?たま??歌仙知ってるの!?」

話が見えずに困惑する審神者に
苦い顔で歌仙は答えた。

歌仙「知ってるもなにも、この方は僕の元主
の正室。細川たま様だ。」

『ガラシャって呼んでほしいな。』

「えええええ!!?」

驚く審神者に満足したのか嬉しそうに笑う。

(そういえば言動も面影も備前に似てる。)

歌仙「ガラシャ様が何故、ここに…。」

『化けて来ちゃった☆』

「化け…!?」

『折角素敵な主と仲間に巡り会えたんだもん。
まだまだ近景には幸せになってもらわないとね!』

そう言うとガラシャは眠る備前に片手をあて
光を降り注いだ。
ヒビ割れていた体が直っていく。

秋田「…きれい。」

彼女が、彼女達が本当に女神に見えて
違う次元の世界にいるように思えた。

『この子さ父様に似て頑固だから
苦労する事あるだろうけど根気よく
付き合ってあげてね。』

「は、はい!」

いきなり話しかけられ肩がはねる。

『言いたい事は沢山あるけど…1番は、
近景を大事にしてくれて見捨てないでくれて
ありがとう。これからも宜しくね。』

「はい!」

『うん。いい返事。歌仙。』

手招きし歌仙に備前をたくす。
すっかり元通りになった備前の寝顔を
ガラシャは愛おしそうに撫でた。

『最後に1つだけ、いいかな。』

視線を備前に向けたまま話す。

『いつも側にいてくれてありがとう、と。
もう大丈夫だよって伝えてくれないかな。』

愛しみに満ちた眼差しにどれだけ愛されていた
かが分かる。

「はい。」

審神者も負けないように胸を張って答えた。
その様子を見て安心したのかガラシャは
月を仰ぐ。

『そろそろ行かなくちゃ。』

そう言うと彼女の体は月明かりに溶けはじめる。
完全に透ける直前、眠る備前の額を撫で

『愛してるよ。私達の明智近景(太陽)。』

そう言い残して消えていった。
小さく『なんてね』と付け加えて。

『またね。』→←月が綺麗でした



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ロト(プロフ) - たぬきねこさん» ありがとうございます!ダラダラとですが更新頑張っていきます! (2018年3月10日 16時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
たぬきねこ - グルメ番組かよで不覚にも笑った頑張って下さい! (2018年3月10日 16時) (レス) id: a2c5151ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - ニガウリさん» ありがとうございます!ゆるゆる更新頑張っていきたいと思います。 (2018年2月11日 10時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
ニガウリ(プロフ) - 私も、明智さん好きだから、この作品大好きです!!更新頑張って下さい(*ゝω・*)ノ (2018年2月11日 10時) (レス) id: da81750a6d (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - 黒狐コハクさん» 読んで下さっただけでなくコメントまで…ありがとうございます! (2018年1月9日 19時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロト | 作成日時:2017年12月25日 13時

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