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月が綺麗でした ページ23

「どうにかならないの、こんのすけ!」

「ここまで損傷してしまっては…。」

三日月「俺達の霊力を与えれば良いのでは?」

「無理です。どちらにしろ耐えきれずに
破壊してしまうことでしょう。」

「そんなぁ…。」

涙目になる審神者の頭を備前は宥めるように
優しく撫でた。

備前「仕方ないよ。きっと主さんを傷つけた
罰が当たったんだよ。自業自得ってやつ。」

小夜「近景様…。」

歌仙「クソッなんとかならないのかい!?」

備前「ありがとう歌仙。でももういい。」

ピキピキと不吉な音をたて備前の体は
ヒビ割れていく。

不動「…ふざけんな。」

絶望的な状況を静寂が包み込む中、
不動が声を発した。
視線が不動に集まる。

不動「諦めてんじゃねぇよ!光秀は信長公に
無理難題を言われても諦めなかっただろうが!
お前はそれでも明智光秀の愛刀か!!」

備前「不動くん…。」

不動「ヘラヘラ笑ってんじゃねぇよ。
昔からそうだ。下手くそな嘘つきやがって。」

不動の言葉に鳴狐が続く。

鳴狐「…自分の気持ちは自分にしか
分からない。」

狐「前に備前様が鳴狐に言った事です。
備前様はまだ素直になりきれてないようで。」

山姥切「自己否定するなとあんたが
言ったんだ。…自分を圧し殺すのはやめろ。」

厚「備前!俺がいるって言ったろ。」

備前「みんな…。」

備前の頬に滴がつたう。

備前「いいの…?私、生きててもいいの?」

「うん。ここに居る皆 近景に生きてて
欲しいって願ってる。」

おどおどとヒビ割れた手を優しく包む。

「もう誰も近景を傷つけたりしないから。」

加速する不吉な音に合わせて滴が溢れる。
備前は戸惑った様子で片手で顔を隠した。

備前「あぁ、どうしよう。そんな事言われたら
生きてたくなっちゃうじゃん!主さんの馬鹿!」

「ごめん。」

備前「謝んないでよ!」

子供みたいに泣きじゃくる備前の想いとは
裏腹にタイムリミットは近づいていた。

備前「死にたくないな。」

ぽつり。備前が呟いた。薄れゆく意識の中で。
それは備前の紛れもない本心だった。

『やっと素直になれたね。』

備前「え。」

背後で何かが囁いた。
何者かを確認する間もなく備前は意識を
手放す。

「あなたは!?」

倒れる備前を受け止めたのは
宙に浮く光り輝く女人だった。

奇跡の出来事→←帰ろう?



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ロト(プロフ) - たぬきねこさん» ありがとうございます!ダラダラとですが更新頑張っていきます! (2018年3月10日 16時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
たぬきねこ - グルメ番組かよで不覚にも笑った頑張って下さい! (2018年3月10日 16時) (レス) id: a2c5151ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - ニガウリさん» ありがとうございます!ゆるゆる更新頑張っていきたいと思います。 (2018年2月11日 10時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
ニガウリ(プロフ) - 私も、明智さん好きだから、この作品大好きです!!更新頑張って下さい(*ゝω・*)ノ (2018年2月11日 10時) (レス) id: da81750a6d (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - 黒狐コハクさん» 読んで下さっただけでなくコメントまで…ありがとうございます! (2018年1月9日 19時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロト | 作成日時:2017年12月25日 13時

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