裏切りの刀

初めての戦闘頑張るぞー ページ16

「では、愛染·同田貫·江雪·青江·不動·備前。
この隊で行ってもらう。比較的レベルが高い
ので揃えたから備前のバックアップ宜しくね。」

歌仙「なんで僕が入ってないんだい！？」

「いやあんたは遠征でしょうが。」

小夜「…兄様。近景様をお願い。」

江雪「小夜の頼みとあらば。」

備前「もうっ！恥ずかしいからやめてよー!」

初出動とあって慌しくなる二人を牽制しつつ
備前は自身の刀を握った。

備前「じゃあ行ってきます!」

青江「ふふっ。備前、借りていくね。」

最後にニヤリと笑った青江が消えると
歌仙と小夜は顔を見合わせため息をついた。



愛染「あーらよっと！」

同田貫「これで最後か。」

着々とマス目を埋め最後の一マスをクリアした
六人はそれぞれ帰り支度に取り掛かろうとしていた。

備前「不動くん。」

不動「……あんだよ。」

隊から外れ一人、岩に腰掛ける不動に
声をかける。

備前「この前はごめんね。」

不動「別にそんなちっぽけな事覚えてねぇよ。」

備前「そっか………変わらないね。」

不動「は？何言っ」

そう言いかけた時だった。
ザワッ。空気が変わる。重苦しい雰囲気。

不動「まさか！」

この雰囲気には覚えがある。これは…。

同田貫「検非違使だ！」

江雪「何故…！？」

晴天の空に割れ目ができ禍々しい姿をした
男たちが現れる。

不動「くそっ！備前、どっか隠れてろ!」

こうなったら戦闘は逃れられない。
レベルの低い備前を守る為各々 刀を構える。

備前「でも…。」

江雪「おやめください。小夜との約束を
破させる気ですか。」

青江「君に何かあったら歌仙に怒られちゃう
からねぇ。」

愛染「厚から任されてんだ。備前には
指一本触れさせねぇよ!」

同田貫「すぐ済む。黙って見てろ。」

備前「皆…。」

言葉通り軽傷を負うも次々と検非違使を
破壊していく。
備前も安堵しかけた矢先。

愛染「不動！！！」

不動を狙った集中攻撃。
すでに中傷を負っている不動には耐え難い。

(受け止めきれねぇ…。)

戦闘不能を覚悟した不動の視界に
見慣れた三つ編みが入った。

「「「「「備前！！！！！」」」」」

不動「な、んで。」

不動をかばい備前が血に染まる。
倒れる備前を不動が受け止めると
青江が退散命令を出した。

不動「なんで…なんでだよ。明智！」

備前を抱えながら悔しげに叫ぶ。
備前は微笑を浮かべていた。

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