127話 ページ3
無惨「どうした？お前の大嫌いな鬼が目の前にいるぞ。早く殺ったらどうだ？」
「っ！」
こいつ…私が殺せないのを分かってて言っているんだ…！
「まだ人、襲ってないっ…… 」
自分でもびっくりするぐらい声が震えた。
無惨「そうかそうか。では……殺れ」
『…はい』
○○ちゃんは本気で私を殺しにかかった。
「ｯ…正気になって…！！まだ遅くないから！人を襲っちゃダメだよ！！」
心の叫びがそのまま声になった。泣き叫んで。
○○ちゃんに届くように。
でも…
『ギャーギャーうるさい。私を殺るかあんたが殺られるか二つに一つ。自分の立場を考えなさいよ。そんな綺麗事の考えが思い通りになるほど世の中甘くないんだよ。』
案の定こう返されて届くことすらない。
「○○ちゃん…!!」
もちろん私は一方的にやられるだけだった。
『あんたのせいなんだから。
…私が！こんな目に遭うのも全部！！！あんたのせいだ！努力したところで全部あんたには敵わなかった！！！』
幼馴染だからっていう理由で全部比べられてきた！！
成績だって!!!
運動神経だって!!!
顔やルックスも!!!
私には無いもの全部持ってて！！』
あぁ…鬼になっても○○ちゃんは○○ちゃんだ。
殴る手は止めないもののちゃんと、泣いてる。
『憎みたかった…でも憎めなかった！！！』
「…」
『Aが大好きだったから！！！こんな私でも一緒にいてくれたから！！独りにしないでくれたから！！』
「っ…」
初めて聞いた幼馴染の本音。
私がいたからずっと苦しんでいたんだ。
……私の、せいで。
『だから死んでよ、私も後で死ぬから…』
そう言って私の首を締め始めた。
「ﾋｭｯ…ﾌｰ…」
このまま私を殺してしまえば○○ちゃんは地獄行きだ。そんなことあってはならない。
「ご、…め……ね」
『…、』
「わ……たし、もだぃ…すき…だ、よっ……」
少しだけ首を締める力が緩んだのがわかった。
今しか無かった。
助けるって言ったのに、弱い私には無理だった。
ここで死んだら今までのことが水の泡になってしまう。
あなたが殺られるか、私が殺られるか。
鬼になったらもう敵だなんだ。禰豆子ちゃんみたいに人を喰うという保証はこの子にはない。だから私が全部あなたの苦しみを背負うから。
せめてもの償い。
「参ノ型 花の龍舞」
安らかに、眠って…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 607人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モチモチ(プロフ) - 美咲さん» ぜひ読んでみたいです！！時間がある時読ませていただきます！！ (2021年12月19日 15時) (
レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - モチモチさん» 私も今、鬼滅の刃の小説を書いているんです‼️時間があったら見てみて下さい‼️ (2021年12月19日 12時) (レス) id: 352f7f8a03 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - 美咲さん» うわぁーーん！！めちゃくちゃ嬉しいです(TωT) ありがとうございます！！ (2021年12月19日 10時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 凄くおもしろかったです‼️4時間位で最初から読んで来ました‼️頑張って下さい‼️ (2021年12月19日 5時) (レス) @page45 id: 352f7f8a03 (このIDを非表示/違反報告)
モチモチ(プロフ) - メロン♪さん» お気遣いありがとうございますっ！そうなんですね!!!ぜひ読ませていただきます✩.*˚ (2021年11月21日 8時) (レス) id: 832328d0a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：モチモチ | 作成日時：2021年10月22日 13時
