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「なあこれ欲しい!」
「いいよー」
「これも!」
「うんうん」
「これもちょうだい!!」
「もちろん」
有難い。
このくらいの遠慮の無さがおそ松兄さんって感じがする。
遠慮されたらされたでこっちが困っちゃうからなぁ。
それに毎回いいよって言うととんでもないくらいに目を輝かせて笑顔になってくれるのよぉ。
そんな顔見せられたら買わない訳にはいかなくない?
はえー、カード文化があってよかった。
財布が軽くなっていく感覚があったら多分私白目剥いてたな。
あー、銀行から何円引かれるんだろ。
こわいなー。
「じゃあ次はベット買いに行こうか」
そんな心配は未来の私に任せよう。
そう思って、マッサージチェアに座っているおそ松くんに声を掛ける。
「えー?なんでー?」
おそ松くんはムスッとした顔をしてマッサージチェアから飛び降り、私の足を抱きしめた。
かわいい。
写メ撮りたいけど荷物が多くてスマホ出せない。
最悪かよ。
「なんでって…ベット欲しくないの?寝れないよ?」
「おれお姉さんといっしょの布団でねたいもん」
グハッ。
やっぱこのくらいの歳の子は1人じゃ寝れないよね!!!
私もそうだった気がするし!
「ふふ、じゃあベットは見るだけにしようかな」
「うん!」
はぁぁああ。癒しだなぁ。
これが多分大人になってもこの性格のままなんでしょ?
安心感やばいな。
本当に好き。
推し。
最後まで貢ぎます。
「じゃあ行こうか……って、おそ松くんどうしたの?」
声をかけた時おそ松くんは止まって、遠い場所を見ていた。
声をかけてもピクリとも動かないので私もそちらを見る。
そこには俯いている子どもが居た。
「迷子かな、声をかけてみようか」
そうおそ松くんに言うとこくりと頷き、子どもに駆け寄った。
「カラ松!!!」
おそ松くんのその声が響いた。
え、カラ松?
カラ松ってあのイタくてナルシストでサイコパスで優しくって養いたい松グランプリNO.1(諸説あり)の松野カラ松!!?
た、確かに少しおそ松くんに似てるような…
あ、この顔カラ松だ。
松野カラ松さんだ。
えっ!?てかおそ松くんカラ松のこと知ってるの!?
別に知ってて当たり前だろうけど、でもそれはおそ松さんの世界では六つ子であったからであってこの世界ではなんも関わりがないはずなんだけど。
これは一体どういうことだ?
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作者名:(▽)chocolate_tea | 作成日時:2023年9月2日 18時