3年A組の、闇へようこそ 4幕

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そう言った宇佐美に次々と声が上がっていく。




水越“その動画をアップすれば、今度はぶっきーに殺人の疑惑がかけられる。ぶっきーも言ってたけど、私達の言葉一つで命を奪えるわけだから責任は重大だよね”

中尾“でも実際証拠になりうる動画が存在してるわけだし先生が犯人って可能性も高いよな”




どうしたらいいか分からない。そんな空気になった時だった。


Aが逢沢に何かを聞いた。

そしてハッとした表情の逢沢はもう一度その画面をよく見て頷いた。




逢沢“この動画、おかしい！！”

甲斐“何がだよ”




逢沢とAの間に無理矢理割り込んだのは甲斐で。

そんな無理矢理入らなくても…と呆れるけど彼らしい。




“澪ちゃんのカバンだよ。……こんなん持ってたっけ？”

逢沢“いやそれは持ってた…けど、ほら、景山が飛び降りた日、景山が持ってたのはこのカバンだったんだよ”




Aの言葉に逢沢が一度自分の席へと戻りカメラを持ってくる。

そして甲斐に見せれば甲斐は大きな目をもっと見開き固まる。


何事だとA達の周りに集まったクラスメイトはA達を交互に見る。

甲斐は再びカメラを見て、パソコンの画面を見て確信したように唸った。




甲斐“こっちは水泳バッグ…こいつは景山じゃねぇ！”

熊沢“じゃあ、誰？別人ってこと？”

花岡“意味わかんない、どういうこと？”




そして熊沢はなにか悟ったように画面を覗き込む。




魚住“この動画自体フェイクって可能性は？！”

宇佐美“これが防犯カメラの映像じゃないってこと？”

熊沢“ねぇ翔、これ見て？！この角度って斜め前にあるクリーニング店じゃない？！？！”




真壁に見せてそれを真壁が確認する。

……あぁ、本当にAは頭がいいな。


まず“景山”自体が本当に“景山”なのか、根本を疑うなんてね。




真壁“……絶対そうだ！！！…でも、こんなところに防犯カメラってあったっけ？”

逢沢“電話して聞いてみるよ！！”




逢沢が電話をかければ再び色んな憶測が飛び交い始める。




茅野｢……なんか嬉しそうですね？｣

柊｢そりゃそうだよ｣




まだ逢沢が電話をかける中、兵頭がまた前へと歩み寄り、Aに近づく。




兵頭“今回のカバンもお前が言い出しっぺだ。”

“……何が言いたいの？”

兵頭“ここに映ってんの、お前なんじゃねぇのか？”

“は…？”








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