おまけ ページ35
いつものあの挨拶もなく、恥ずかしいという感情に任せてツイキャスを切る。
ほっぺたに集まってきた熱を冷ますように自分の手で頬を包むように触ると、熱くなっていた頬も自分の手の冷たさで段々とぬるくなっていった。
先程の恥ずかしさを紛らわせるようにぽすりとベッドに横たわる。少しだけ見た携帯の画面には青い鳥の通知が並んでいた。
「…Aさん?…寝てんのか。」
聞こえてきた足音とドアノブの音に反射で携帯を置いて狸寝入りをしてしまう。何をしているんだ私…!!!と内心焦りまくっているのを裏腹に、彼は私の反対側のベッドに座り、こちらの頭を優しく撫でた。
「…はぁ〜…」
優しく撫でられる頭が気持ちよく、少しずつうとうととしていると、彼のため息がうっすらと聞こえたと思ったら後ろからすっぽりと包み込まれるように彼から抱きしめられ、一気に目が覚めた。
「…ほんまに、小悪魔よなぁ…あんなん聞かされたら、手放せなくなるやん…」
彼の言う“あんなん”と言うのが、先ほどのツイキャスの話なのか私の歌ってみたの話なのか、どちらかはわからない。いや、分かろうとするほどの落ち着きが今私になかったからだ。背中から伝わってくる彼の鼓動や、強くお腹に回っている彼の両手に先ほど少しずつ冷めてきた頬の照りが戻ってくる。
さすがにこれ以上は耐えられそうになく、お腹にまわっている彼の手に自分の手を重ね、少しだけ握り込む。
「…っえ、Aさん、起きとった…?」
「…ごめん…起き、てた…」
今にも消えそうな声だったと言うのに、彼の耳にはちゃんと入っており、先ほどよりも少しだけ大きいため息が聞こえてきた。
「…んも〜〜…さすがにずるいですってぇ…」
私を後ろから抱きしめて、ぐりぐりと肩に頭を擦り寄せる彼に私は少しだけ微笑んで、先ほどから気になっていた質問をぶつけた。
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瑠衣(プロフ) - a/r/s/kさんのお話少なめなので本当に嬉しいです♡更新の通知きたら楽しみすぎてすぐ見にきちゃいます🥰 (2022年10月3日 22時) (レス) @page13 id: cbbafd5869 (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - ほんとにありがとうございます好きですもはや生きがいですほんとに𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬______ (2022年10月3日 21時) (レス) @page14 id: 12c37bf99f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よる x他1人 | 作成日時:2022年10月1日 23時