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いつもの少しだけ弱い声色ではなくて、真剣な声。それこそ、彼のことを気になり出したCRカップの時に聞いた時のような声色に、少しだけ胸がどきと音を立てる。
「…ふふ、うん。ありちゃんのこと、ちゃんと待ってるね。…ちゃんと、迎えにきてね?」
「はい、ちゃ〜んと迎え行きますよ。だからその時まで心変わりしないで待っといてくださいよ?」
「wwしないしないwwありちゃんのことだけ待ってるよ。」
「…それならよかった。…それじゃ、そろそろ切りますか?」
「んふふ、そうだね。ありがとう。声聞けてよかった。」
「…俺もですよ。声聞けてよかったです。」
彼と笑い合って、最後は笑顔でお互い電話を切る。そろそろ彼もリスナーに休暇をする、ということを伝えるらしい。…だから、こうやって話せるのも、これから極端に少なくなってしまう。覚悟をしていたとしても、やっぱり少しだけ寂しい。足元に擦り寄ってきた愛猫を抱き上げ、ぎゅ〜と抱き締める。
「…早く、会いたいなぁ。」
彼が住んでいる地域の方向を向いて、ポツリとそうつぶやく。私の様子を見たのか、腕の中にいる愛猫は私の頬に大丈夫、というように顔を寄せてきた。
「…ふふ、ありがと。…私たちも、作業がんばんないとね。」
そう言うと、愛猫はにゃおと声を上げて私を見つめた。それを見て私は猫を足元に下ろし、その頭を一撫でして作業部屋へと足をすすめる。
先ほどよりも軽やかになった気持ちで、私はパソコンの電源を立ち上げた。
いっちー@ichinose_S
私も頑張るぞ
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瑠衣(プロフ) - a/r/s/kさんのお話少なめなので本当に嬉しいです♡更新の通知きたら楽しみすぎてすぐ見にきちゃいます🥰 (2022年10月3日 22時) (レス) @page13 id: cbbafd5869 (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - ほんとにありがとうございます好きですもはや生きがいですほんとに𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬______ (2022年10月3日 21時) (レス) @page14 id: 12c37bf99f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よる x他1人 | 作成日時:2022年10月1日 23時