・ ページ17
「…ありちゃん。」
「ん?どした?」
「…ありがとう。私、ありちゃんと一緒に棲めてしあわせ。」
「…それは俺もいっつも思っとるよ。Aさんと一緒に居れて幸せやって。」
「…ふふ、ありがとう。…だいすき。」
柔らかく微笑んでいる彼女の目はもう閉じられていて、少しだけ開いた口からはすぅすぅと可愛らしい寝息が聞こえてくる。
俺は彼女を撫でている手とは反対の手で頭を抱え、起こさぬように小さな音量でため息をつく。
ほんまずるいわぁ…と呟いてもう一度すやすやと眠っている彼女へと目を向けると、その顔は帰ってきた時に比べると幾分も柔らかくなっていて。
そのことに安堵し、彼女を起こさぬように優しく姫抱きにして寝室へと運ぶ。
「…俺も、だいすきだよ。」
彼女をベッドに寝かせ、彼女の額に優しく唇を寄せる。
最後に彼女の頭を一撫でして足音を立てずに彼女の部屋から出て、リビングのソファに座りTwitterで彼女についてのことを書き、携帯を置く。すると間髪入れずに置いた携帯が震え出した。
画面を見ると、そこには『なるせ』の文字。あいつ俺のツイート見てからかけてきたなと思い、その電話に出る。
「もしもーし。」
『あ、ありさか〜。A寝た?』
「そりゃもうこの間遅刻してきたお前とおんなじくらいスヤッスヤよ」
『もうマジでさぁ…そのネタどんだけ擦るんだよお前ww』
「wwちゃんと寝とるよ。安心せぇ。」
『いやよかったわぁ。あいつ俺にも疲れてること言ってくれないからさぁ…ありさかいてマジでよかったわ。ありがと。』
「逆に恋人が彼氏以外の男に疲れてる相談とかしたら俺は辛いけどな?」
『うーわ!!!!マジでお前!!!そうやってマウント取ってくんのないわぁマジで!!!!!』
「wwウルセェ!!Aさんおきるやろが!!!」
『すまんてww』
「…ま、Aさんのことは俺に任せとけって。」
『うわめっちゃ今腹立ったけど頼んだわ。任せる!』
「すぐ腹立つなやお前はww」
なるせが彼女のことを何よりも大切に思っているのが言っている言葉の節々から伝わってくる。…こんなことは絶対に言わないが、こいつが彼女の友達であることを、とても嬉しく思った。
お互いお疲れ、と伝えて電話を切り、少しだけ残った家事を片付けてから彼女が眠っている寝室へと向かう。
1001人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠衣(プロフ) - a/r/s/kさんのお話少なめなので本当に嬉しいです♡更新の通知きたら楽しみすぎてすぐ見にきちゃいます🥰 (2022年10月3日 22時) (レス) @page13 id: cbbafd5869 (このIDを非表示/違反報告)
白夜(プロフ) - ほんとにありがとうございます好きですもはや生きがいですほんとに𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬______ (2022年10月3日 21時) (レス) @page14 id: 12c37bf99f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:よる x他1人 | 作成日時:2022年10月1日 23時