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広がる緑は砂場に変わり、頬を撫でる空気は乾いたものに変化した。砂風の先に見える景色が鮮明になってくる。焦がれていた私の故郷、アアル村。
近付く度に鼓動が高まるのを感じて、自然と進める歩も速くなる。気付けば走っていて、輪郭が浮かぶ景色を、仲間を、抱きしめるように飛んだ。
「Aさん！」
振り返ったキャンディスが私を受け止めてくれる。
「ご無事だったんですね！」
「うん、キャンディスも無事でよかった！他のみんなは……？」
「軽傷を受けた方もいましたが、全員無事ですよ」
キャンディスの言葉に安堵した私が肩の力が抜け、彼女に完全に体を預けることとなった。
そんな私の様子を見て、キャンディスは絞り出すように「よかった…」と呟いて、私の背を優しく撫でるのだ。
「セノさんもご無事で何よりです」
「ああ」
セノさんが視界の端に入ってきたところで、アアル村の皆がこちらへ駆け寄ってきた。アンプおじさんは勿論、シャザさんやサバーフさんを初めとしたアアル村の村民が口々に歓迎の言葉を述べてくれる。
私は一人一人に言葉を返しながらも、自然と笑顔になるのだった。
その日の夜は、キャンディスの提案により、私が帰ってきたことに対する祝福のパーティが行われた。
セノさんも渋々と言った感じで参加してくれ、そこでセノさんとアアル村の皆が思いの外仲良くなっていることに気が付く。
「Aさんが行方知れずになってからもセノさんはアアル村にずっと居てくれたんです。アアル村は絶対に守ることと、Aさんの無事を誓ってくれました」
だからこそ、アアル村の皆とも会話をしていく内に親交が深まったんだとか。
私の見えないところで、セノさんはずっと戦って、私の居場所を守ってくれていたのだ。そしてアアル村の皆もそれを受け入れてくれた。
ありがとうなんて陳腐な言葉に思えて、キャンディスの手を静かに握る。彼女は優しく両手で包み込んでくれた。
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咲原(プロフ) - まるさん» 読んでくださり光栄です。。！ありがとうございます(˶' ᵕ ' ˶)！ (8月13日 12時) (
レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
まる - 最高でした！！お疲れ様です！ (8月13日 6時) (レス) @page48 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
咲原(プロフ) - あいうさん» ご覧頂きありがとうございます！元ゲームの雰囲気を壊さずに慎重に書いていましたのでそう言っていただき光栄です……！自分らしく執筆を頑張りますね！ (2023年2月21日 16時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
あいう - セノの小説あまり無かったのでめっちゃ嬉しいです！話しも自然ですごいです。めっちゃ好きです。自分のペースで更新頑張って下さい！応援してます！！ (2023年2月20日 1時) (レス) id: 914ffe60d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲原 | 作成日時：2023年1月19日 12時
