一緒に暮らそう！

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「太輔？」

急に黙ったのを渉に不思議そうに見られてしまう。


「あ…うん、ごめん。

ぼーっとしてた」

慌てて言う俺の声と被るように

「じゃあ、ミツは胸デカくて可愛いのがタイプってことじゃーん！！」

と、ニカの大きな声。


「あ…二階堂！！
バカっ！！
でけぇんだよ、声！！」

北山が雑誌を奪おうとすると、先手ニカが


「ミツ、この子タイプだってー！」

と、開いて皆に見せたページ。




…………凄く胸が大きくて、ホワッとしたかわい子ちゃん。


いかにも女の子っていう………。


胸……大きすぎない？


「おっ！
キタミツ、小さくて女の子〜ってのが
タイプなんですな」

宮が、うんうん頷いてる。


「いや…ちげーし！！
たまたまだしっ！！」


たまたま胸が大きくて、
たまたま背が小さくて、
たまたま可愛い子がタイプなわけ？


カチンときた。


俺の要素、ゼロじゃんっ


まださ、ちょっと俺っぽい子っていうか、なんていうか…。


あぁ、この人なんだ的なとこがあったらいいよ。


でも、俺の真逆じゃん！


俺は北山より背が高いし、
胸なんて全く無いし、
可愛いタイプでもないし、
どちらかというとキングで通ってるし？


……やっぱ、女の子の方がいいよな…。



胸なんて、どうやっても無理。



明らかに俺にない方ばかりのものばかり持ってる雑誌の子。


「へぇー。

北山、守ってあげたくなるような可愛い子が好きなんだね」

腹が立って、ニッコリ笑って伝えてみた。


「いや、ちげーし！！

二階堂っっ！！！」



「いいじゃん、いいじゃん。

健全な男ってことだよー」


…俺の要素１つくらい、入れてくれたらいいのに。


ちょうどノックされる扉。


「すみません、用意出来たのでお願いします」

スタッフさんからの呼び出し。


タイプだけの話だとしても

これって……ムカつく！！！




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