最低で最悪で、僕にとって最愛の君に ページ46
街中の至るところで君の面影を探す。
透き通るような青い空が、元気な君の声を思い出させる。
耳元を吹き抜ける風が君の笑い声を連れてくる。
君は、もう何処にも居ないのに。
いつしか外に出ることを恐れて、君を思い出すことを恐れて、自分の世界に籠るようになった。
君の居ないこの世界が、こんなにも残酷だとは。
君の居ないこの世界が、こんなにも色がないとは。
言葉もでないほどの絶望に、いっそのこと、なんて。
『ねえ、』
あの日の光景が脳裏に浮かんでくる。
雲一つない空の下、君は満面の笑みを浮かべた。
そして透明の雫を頬に伝わせて、ゆっくりと振り返るのだ。
体は固まったように動かない。
宙に浮かぶ君の姿が目の奥にこびりついた。
最期を見せるなんて、酷いじゃないか。
最低で最悪で、僕にとって最愛の君に、恨みを込めてその名を呼んだ。
─最低で最悪で、僕にとって最愛の君に─END
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八重(プロフ) - カシオペアさん» ありがとうございます!!まさかこっちまで読んで頂けるとは……その上コメントまで……本当に感謝します(*/□\*)上手なんて、恐縮です……(でも嬉しい)頑張ります!ありがとうございます!本当に!!! (2017年7月3日 21時) (レス) id: e19e44ac0b (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア - ヒロアカの方を読んだので、こちらものぞいてみましたが本当に文を書くのが上手なんですね。一つ一つが短くて読みやすいです。更新、頑張ってください! (2017年7月3日 20時) (レス) id: 972c361b83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:八重 | 作成日時:2017年4月24日 2時