あまのじゃく�� ページ17
音の外れた鼻唄を歌いながら狭い小道を歩く。
今にもスキップをしそうなほど軽い足取りでヒトツメのいる下駄屋の前に止まる。
「やあ、天邪鬼」
「やァ、ヒトツメ。今日も愛らしい目をしているね」
笑って言うと、また思ってもいないことを、と笑われる。
――いつも、思ってるんだけどなァ。
「それより調子はどうだい、天邪鬼」
「見ての通り、今にも大泣きをしそうなほど最悪だよ」
ニカッと歯を見せて言うとヒトツメもその大きな目を細めて大きく笑う。
「ははっ。それは良かった」
元気そうで何より、と言うヒトツメにニコニコと笑みを絶やさない。
「それじゃあね、ヒトツメ」
「ああ。また来てね、天邪鬼」
バイバイ、と言うヒトツメにバイバイ、と返してまた軽い足取りで歩き始める。
さっきよりは、重いかな。
カッパのいる大きな沼の前で足を止める。
「よお、天邪鬼」
「やァ、カッパ。相変わらずイケメンだね」
笑って言うと、よせやい、と言って手を振る。
「お世辞は好きじゃねえぜ」
――お世話じゃないんだけどなァ。
「それより今日の天気はどうだい、天邪鬼」
「今日は生憎の大雨さ。もうすぐ土砂降りになるよ」
ニカッと歯を見せて言うとカッパも嬉しそうに跳ね上がる。
「久しぶりのお天道様か」
そりゃ嬉しいこった、と言うカッパにニコニコと笑みを絶やさない。
「それじゃあね、カッパ」
「ああ。また来いよ、天邪鬼」
手を振って見送ってくれるカッパに手を振り返してまた軽い足取りで歩き始める。
さっきよりも、重いかな。
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八重(プロフ) - カシオペアさん» ありがとうございます！！まさかこっちまで読んで頂けるとは……その上コメントまで……本当に感謝します(*/□＼*)上手なんて、恐縮です……(でも嬉しい)頑張ります！ありがとうございます！本当に！！！ (2017年7月3日 21時) (
レス) id: e19e44ac0b (このIDを非表示/違反報告)
カシオペア - ヒロアカの方を読んだので、こちらものぞいてみましたが本当に文を書くのが上手なんですね。一つ一つが短くて読みやすいです。更新、頑張ってください！ (2017年7月3日 20時) (レス) id: 972c361b83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：八重 | 作成日時：2017年4月24日 2時
