姉と弟AnotherStory

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ロビーの椅子に座って、お気に入りの本を、学校指定のリュックから取り出して眺める。





小説か参考書やと思うやん、




動物の生態の本。






高校生にもなって恥ずかしいけど、めちゃくちゃ動物好きやねんな。





学校では絶対開かへんし、みんなに見つからんようにブックカバーも付けとる。







「違ったらごめんやけどさ、






.







もしかして中間大毅くん？」








集中して本を見とったらしく、熊が近づいてきたのに気づかへんかった。







熊は、なんか古びたお菓子の缶を持って、紙切れを見ながら俺の名前を呼んだ。






てか何で知っとんねん。怖すぎやろ。俺ここ来たことあったかな。








「あっ、まぁ、はい。」







「そうやんな！うわぁ、大きなったなぁ。元気しとったか？






俺のこと覚えてないわなぁ。」






「はぁ、」








「俺な、淳太くんの同級生やねん。







あとな、Aちゃんの担当医やったんよ、




大毅くんあんまり姉ちゃんのこと覚えてへんのかな？」






「覚えてないですね。」






「そっかそっか、いやでも、淳太くんと連絡つかんくなったから、これどうしようかと思ってたんよ。」

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