ダンス（白） (ページ43)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:7,516 hit

ペアダンスページ43

ついにやってきた文化祭。

気合いはもちろん十分だ。

これまでたくさん練習してきた。

ペアダンスの発表は、岩本先生とお母さんが来てくれる。

そのことで私のやる気はもっと大きくなった。

そして、午後から始まったペアダンスの大会。

私たちの順番は２０組中１５組目。

けっこう後半のほうだ。

なので前の人たちの発表を見ることが出来る。

その発表を見ることで、私のやる気はだんだんプレッシャーに変わっていっていた。

手が震える。

自分で抑えようとやってみるが、全く効かない。

そんな私に気づいてラウは私の手を握ってくれた。

ラウール(先輩、大丈夫ですよ。僕たちあんなに練習してきたじゃないですか。自信持ちましょう！しかも、僕たちくつお揃いですし！)

そうやってラウは私の緊張を解いてくれた。

私(そうだよね。ありがとう！緊張解けた。よしっ頑張ろう！)

司会(続いては三年生の遠藤Aさん、一年生のラウールさんです！)

私たちの名前が呼ばれた。

ついに出番だ。

ラウール(先輩、行きましょう！)

私(うん！)

ステージの裏からステージに出る。

観客のたくさんの声援が聞こえる。

お母さんと岩本先生を見つけた。

向こうで手を振ってくれている。

私たちの曲のイントロは「ドカーン」という音で始まる。

私はその音で、ダンサーとしてのスイッチが入った。

そしていつの間にか、私とラウは最後の決めポーズをとって拍手に包まれていた。

ものすごいくらいの達成感だった。

発表を終えてステージ裏に戻る。

ラウール(先輩！大成功でしたね！)

私(う、うん！)

ラウール(どうしました？)

私(なんか、あっという間に終わってた。記憶が無いの！)

ラウール(一緒に踊ってる先輩、めちゃくちゃカッコよかったです！僕の大好きな先輩でした！)

私(ありがとう。)

そして最後の２０組目のペアダンスを終え、結果発表になった。

グランプリは観客の投票で決まるらしい。

司会(今年の文化祭のペアダンスでグランプリを獲得したのは・・・)

司会の人がとても焦らす。

私の心臓はバックバクだった。